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お洒落な小説の表紙を作りたい!作り方やデザインのヒントも〔後編〕|エブリスタ便り 7月号|monokaki編集部

「エブリスタ便り」は、小説投稿サイト・エブリスタのスタッフが交代でお届けするコラムです。

小説投稿サイトのスタッフならではの知識や見解を使って、皆さんの執筆に役立ちそうなあれこれをお伝えしていきます。

今回のテーマは、前回に引き続き「小説の表紙作り」。ブラウザ上で表紙を作成できる「かんたん表紙メーカー」を使って、実際に表紙画像を作る方法を詳しく解説します。
また、表紙づくりに必要な素材の集め方や、デザイン・構図のアイデアの集め方についてのヒントもお届け。
執筆作品の表紙づくりに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

表紙のデザインや構図に悩む人へ アイデアのヒント

表紙メーカーやデザインツール、フリー素材サイトを紹介しましたが、とは言え「表紙のデザインや構図が思いつかない」「画像が決められない」「イメージが湧かない」という方も多いのではないでしょうか?

そんな方のために、小説の表紙作りに悩んだ際に、参考にしたいアイデアのヒントを集めました。


【表紙のイメージを膨らませる】


▼本屋さんや図書館に行く
まずは、好きな本やマンガの表紙(書影)を探してみるのがおすすめ。どんな表紙にしたいか、イメージを膨らませるためにも、お気に入りの表紙を見つけましょう。
※店頭などで本を撮影したい場合は、必ず許可を取ってから。無断撮影は厳禁です。書店によっては店舗内の撮影を全面禁止にしている場合もあります。

▼美術館、博物館、写真展など
美術館や博物館、写真展なども表紙づくりのイメージになるヒントがたくさんあります。小説執筆自体のアイデアもきっとたくさん得られるはず。

▼映画ポスターや広告
映画のポスターや街中の広告も、表紙づくりに役立つアイデアのヒントになります。自分の作品がこういう表紙・アートワークになったらいいな、というイメージが膨らめば、デザインや構図のアイデアにもつながります。

他にも、表紙のイメージづくりのヒントは身の回りの生活にたくさん存在しています!表紙にしたいデザインや画像、イメージなどから小説を書き起こすのも面白いかもしれませんね。


【表紙(装丁)のプロの仕事を見る】

表紙づくり(装丁)のプロの仕事を覗いてみるのもよいかもしれません。
monokakiでは、過去にエディトリアルデザイナーの大岡喜直さんへインタビューを行っています。装丁デザインを手掛ける「エディトリアルデザイナー」がどのように仕事をしているのか、工程やデザインの仕方などを詳しくお伺いしているので、ぜひ参考にしてみてください。

▶本の「様式美」を越えた先に装丁の美学がある|エディトリアルデザイナー 大岡喜直


小説の表紙の作り方howto

今回は、簡単に表紙を作ることができ、カスタマイズの自由度も高めな「かんたん表紙メーカー」を使って、作り方のハウツーを紹介します!

①タイトル
まずは小説タイトルを入力します。
※サブタイトルを記入するのはかんたん表紙メーカーでは難しいので、ほかのツールを使って文字入れをするか、サブタイトルが設定できる表紙メーカーを使うのも◎。



②フォント

フォントを選びます。フォント見本を見ながら、なんとなくの雰囲気で明朝体をセレクト。フォントが決められない場合は、適当に設定して先に背景画像から選ぶと良いかもしれません。

画像1

(この時点でこんな感じ)



③背景画像を選択
今回はかんたん表紙メーカーで提供されている画像から選ぶことに。「もっと画像を表示」で画像を探していきます。用意したタイトルが「プールサイド・ストーリー」なのでプールの画像にしてみました。

画像2




④画像切り抜き・画像スケール・画像の濃さ
画像の配置・切り抜きなどを選べます。画像切り抜きを選び、それ以外はとりあえずデフォルトの状態にして保留に。あとから調整しようと思います。



⑤文字色・文字フチ
ここは自分のこだわりの見せどころ。PC版だと右側にプレビューが表示されているので、画像との相性を見ながらポチポチと色を変えてみながら決めていきます。(スマホ版はスクロールしていくと下に表示されています!)



⑥枠線・枠の塗り
タイトルを四角く囲む枠線をつけることができます。スクエアの枠で囲むとそれっぽくなったりしますね。枠線は二重にしたり太くしたりマス目にしたりと、カスタマイズもできます。

画像3

(いろいろ試してみることができます)



⑦紙色
画像を切り抜いた際の地の紙色を決めることができます。今回はシンプルに白を選びました。



⑧文字の調整
プレビューを見ながら、文字の位置を上下左右に動かすことができます。テンプレートだけでもかなりの配置パターンがある上に自分でも配置を細かく調整できるのは嬉しいですね。



完成!(2パターンつくってみました)

作成例_1 (リサイズ)

作成例_2 (リサイズ)


小説の表紙を作るときに気を付けたいこと

小説の表紙を作る際に必ず気をつけたいのは、著作権や肖像権の侵害をしていないかという点。

使おうと思っている画像・素材は著作権や肖像権を侵害していないか、表紙として二次利用が可能か、画像を加工して利用しても良いか等を確認することが大切です

「使ってはいけない画像だと知らなかった」「ネットにアップされているから使っていいと思った」等の認識不足から、故意ではなくとも権利侵害となっている事例も多くあります

大切に創作した自分の執筆作品をアップする際に、他の人の権利を侵害してしまっていた・・・ということがないように、事前に権利問題はしっかりと認識しておきましょう。

※本記事で紹介する「表紙の作り方」は、著作権フリーの画像を提供しているサービスや、著作権フリーのテンプレート・デザイン・素材などを提供し、小説投稿サイト等での利用可能なものをピックアップしています。


クオリティの高い表紙画像を作りたい人へ 有償依頼や有料素材を活用する方法

小説の表紙画像は、無料のツールを使って簡単に作ることもできますが、「お金をかけてもクオリティの高い表紙画像を作りたい!」という人もいるのではないでしょうか?

そんな人向けに、有料ですがクオリティの高い画像を利用できるサイトや、有償のイラスト依頼・画像作成依頼ができるサービスについてもご紹介します。


Shutterstock(シャッターストック)

Shutterstockは、4億点以上の画像・動画・音楽トラック・テンプレートといった素材を提供している有料の素材販売サイト。写真のクオリティも最高峰ながら、他の素材販売サイトと比較し、低価格で利用できます。すべての素材はロイヤリティーフリーとなっており、購入した画像はクレジットの表記なく加工・編集を行い、自由に利用することが可能です。

Shutterstockでは素材数が圧倒的に多いため、フリー素材とは異なり、”人と被りにくい”という点がメリット
また、検索機能が優れているため、絞り込み検索を行うと欲しい画像をすぐに見つけることができます。ニッチな画像も多く取り扱っているため、小説の内容に沿った画像など、シチュエーションが限定された写真を使いたい場合にも便利です。

さらに、Shutterstockには無料のエディタもあります。文字入れや簡単なデザインもできるため、Shutterstockで購入した写真をそのまま表紙画像に加工できるのも嬉しいポイントでしょう。

利用規約:https://www.shutterstock.com/ja/license


ココナラ

ココナラは、ネットからさまざまなクリエイターや専門家に依頼ができるスキルシェアサービス。多くのイラストレーターやデザイナーがイラストや画像作成のスキルを出品しています。イラストの出品者数が他のスキルシェアサービスと比較しても圧倒的に多いため、有料でイラストの表紙作成を依頼したい!という場合はまずココナラで探してみるのがおすすめ。

出品者が設定した金額帯とイラストのサンプルを見ながら、好きな絵柄を探すことができます。トークルームで詳細な要望を伝えたり、見積もりをしたりすることもできるので、出品者とコミュニケーションを取りつつ依頼を進めましょう。


SKIMA

SKIMAは、個人でイラストやデザイン、文章などの依頼ができるコミッションサービス。イラストレーターに小説の表紙絵の作成を簡単に依頼することができます。
SKIMAでは、イラストレーターの出品ページからまずメッセージで内容や納品希望日を相談し、購入申請をすることで取引可能。条件のすり合わせを事前に行うことで、スムーズにイラストを依頼することができます。
また、出品されているイラストを購入する以外にも、「リクエスト」という機能を利用すれば、自分が好きな内容でクリエイターに作品を作成してもらうことができます。「リクエスト」をうまく活用すれば、自分の理想の表紙画像の作成を依頼することができるので、ぜひ利用してみたい機能でしょう。

【有料でイラストや画像制作を依頼する場合の注意点】
小説の表紙画像として依頼した作品は、依頼者が自由に使うことができるわけではありません。依頼したイラストや画像は、依頼時に指定した用途にのみ使うことができます。つまり、小説の表紙画像として依頼した場合は、SNSアイコンやヘッダー画像等に無断で使用することはできません。小説の表紙以外に使用したい場合は、必ず製作者(※イラストレーターや絵師、デザイナーなど)に許可を取りましょう。


まとめ

今月のエブリスタ便りでは、小説投稿時に悩む「表紙作り」についてお届けしました。

表紙はいわば小説の顔です。表紙づくりは面倒…億劫だ…と思う物書きの方も多いかもしれませんが、作品の雰囲気や魅力を読者に視覚的に伝えられる表紙画像は、作品世界に惹きこむための大きな味方とも言える存在です

また、画像を起点にイメージを膨らませることで、執筆中の作品の展開の膨らみにつながったり、新しい作品のネタ出しになったりすることも。

今回の記事を参考に、小説の表紙づくりも、作品執筆と合わせて楽しんでみていただけたら嬉しいです。

「monokaki」は、エブリスタが運営する「物書きのためのメディア」です。

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