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この新レーベルの方向性や可能性を決めるのはあなた|「コミックアラカルト 女性向けマンガ原作大賞」 SANKYO&デジタルアトラクション

2021年2月から募集が開始された「コミックアラカルト 女性向けマンガ原作大賞」。「コミックアラカルト」は2021年創設予定のコミックレーベルだという。募集要項には「海外でも配信予定」とあるのが特徴的だ。どんなコンテストなのか、担当者にインタビューを行った。

ジャンルに特化しない新レーベル

――「コミックアラカルト」を立ち上げたきっかけを教えてください

デジタルアトラクション:女性向けコンテンツを作っていた中でSANKYOさんとお会いし、一緒にレーベルを立ち上げることになりました。

――女性向けコンテンツというお話がありましたが、なぜ女性向けコンテンツなのですか?

デジタルアトラクション:電子書籍の市場規模は年々上がっており、電子書籍サイトはもちろんのことアプリでの配信も好調です。
ユーザー層は6対4から7対3と女性比率が高いので、そこで勝負をしていこうと思っています。広くいろんなサイトに配信するということを重視して、大人の女性向けを狙っていきたいですね。

――いろんなサイトで「大人の女性向け」の作品を読めるよう展開していくということですね

SANKYO:我々としては、すでに一二三書房さんと組ませてもらっているレーベル「コミックポルカ」がありますがファンタジー作品が中心となっているため、リアルな恋愛とか女性向けという所にはあまりリーチができないので、デジタルアトラクションさんと組んで大人の女性層にリーチできればと思っています。

デジタルアトラクション:もちろん、「コミックアラカルト」は大人の女性向けにリーチしていくというのはありますが、胸キュン作品や切ない恋愛作品などといった何かに特化したレーベルではありません。
ジャンルに特化せず、ただ面白いと思ってもらえるような作品を国内・海外に発信していきたいと考えています。今回は女性向け漫画原作を募集していますが、今後は女性だけではなく、男性も読んでいてハマってしまうような作品を作っていきたいですね。


日本だけではなく、海外であなたの作品が読まれる

――「コミックアラカルト」の強みや目指していきたい姿などあれば教えてください

SANKYO:強みとしては、二社の協業レーベルということ。デジタルアトラクションさんはこれまでにも編プロとして、電子書店や韓国での配信などをされているので、その辺りはしっかりやっていただけます。
また、SANKYOでは、原作を使ったショートフィルム化やカジュアルゲーム化などもしてきており、これまでにさまざまなメディアミックス自体をやってきています。
原作からコミカライズして、そこから映像へさらに広げていくという、二次展開も積極的に検討していければと思っています

――この新人賞を受賞するとアニメ化やゲーム化という夢も見られますか?

SANKYO:もちろん、まずはコミックでヒット作品を作っていくことが前提となりますが、その先の二次展開も見据えたレーベルだと思ってほしいです。なかなかハードルは高いですが、アニメなどの映像化までいけたらベストですね。

――海外展開についてもう少し詳しくお聞かせいただけますか?

デジタルアトラクション:基本的に海外における配信は、マンガの吹き出しを翻訳して配信します。専門的なことになりますが、「webtoon」という配信形式が韓国で主流なので今回は、「webtoon」形式にして配信します。
市場規模としては韓国よりも日本の方がまだまだ大きいので、国内でも配信しつつ、それぞれの配信先によって配信スタイルを変えていきます

――今だと韓流ドラマにも「webtoon」原作のものが多いですよね。韓国で配信する際に、狙いたいものはありますか?

デジタルアトラクション:特にこれというものはないのですが、韓国だと日本のコンテンツにはあまりない、突拍子もない展開がありますね。恋愛がベースにありつつも、主になるストーリーが別にあると読んでいただける感じがしています
歴史的なものもいいですが、それぞれの国の文化に依存してしまうような物語だと、読者が理解しにくくなってしまうので、その辺りは注意していただきたいです。

――「コミックアラカルト」でマンガ制作をする場合は、デジタルアトラクションさんで編集をするということですが、実績等を教えてください

デジタルアトラクション:はい、実績に関しましては先程、お話した海外向けのオリジナル電子コミックや出版社様のコミック編集、ゲームのコミカライズなど200以上の作品を今まで制作してまいりました。各電子書籍サイトへ流通もできますので、編集、デジタル制作、配信までワンストップで行えます

――漫画家さんもすべてデジタルアトラクションさんが探していただけるのでしょうか?

デジタルアトラクション:電子書籍サイトで過去に描かれた実績のある漫画家さん、他社さんで描かれている作家さんを含めてお声がけをさせていただき、二社で作家さんの決定を行っていきます。

――このようなワンストップに、どのようなメリットがありますか?

デジタルアトラクション:早く納品して早く配信できるというメリットがあります。
また、電子書籍サイトで配信する際に、エブリスタさんでの大賞受賞作品というのを大々的に押し出していくこともできます。題材によっては、バナーで紹介されたりと、いろんな展開が考えられます。


説得力をもたせるためには

――特に求める作品像や、出会いたい作家像はありますか?

SANKYO:今の段階ではフラッシュアイデアになりますが、たとえば、ゲーム化する際には、原作にないストーリーを起こさないといけなくなることがあります。そういったメディアミックス化の際に協力して一緒に作っていってもらえるような作家さんだとうれしいですね。
また、メディアミックスをする場合、監修という形で関わっていただくと思うので、小説や漫画だけではなく、音楽やドラマや映画などいろんなジャンルが好きな方だと尚いいですね。

デジタルアトラクション:コミカライズする時に原作者の方がキャラクターのビジュアルイメージを持っている方だとうれしいですね。そちらのほうが原作者さんの思っているものとのズレも少なくなると思います。

――主人公は20‐30代前半の大人の女性という募集になっていますが

デジタルアトラクション:結婚に向けて不安な気持ちだったり、結婚はしたけど恋をして悩んでいる人、仕事のことで悩んでいる人など、色々なことを同じように悩んでいる読者さんもたくさんいるはずなので、その世代におけるリアルな話だと共感を得やすい作品になると思います。

――日々の微細なことや思っていることについて書ける人の方がいいということですね。リアルなことを書ける人はどういうことに気をつけているのでしょうか?

デジタルアトラクション:あくまで創作なので、そこに関して言えば、いかに周りを観察しているかだと思いますね。普段の生活から様々なことに興味を持っておくことで、あとはそれをどう作品に落としこめるかが大切になり、説得力が生まれます


主人公は読者に共感されるべき

――応募作を読むときは、まずどこに注目しますか?

デジタルアトラクション: やはり、主人公の心情表現ですね。特に読者が主人公に自己投影できる作品だと読者の共感を得やすくなります。共感というところでいうと、主人公以外のキャラクターも重要になってきます。周囲のキャラクターをいかに主人公と絡ませるか。そうすることにより主人公のキャラクターが際立っていなくても、親近感が沸きます。そして、様々なシーンで主人公の心情表現と読者の心情が重なると、作品にも入り込みやすくなります

SANKYO:個人的には主人公の行動の動機がはっきりしているほうが共感は得やすいのかなと思います。例えば、なぜ復讐するのか、なぜ不倫をするのかという動機や欲望がハッキリしている方が読者は読みやすいと思います。動機がきちんと伝われば、リアリティもさらに上がってくるはずです。

デジタルアトラクション:あとはストーリーの導入部分はとても重要だと考えていて、物語を展開していく上でキャラクターの設定も重要な鍵になります。起承転結はもちろんのこと、いかに読者様の心を掴める作品かということに注目しています。
また、どういう風に編集するかということを考えながら読みます。

――導入部分についてもう少し教えてください

デジタルアトラクション:最初に読者に、ある程度インパクトを付けられる要素があると読みやすいです。
私達審査する側も読者の人も含めて、「あっおもしろい!」と思わせられるかどうか。また、コミカライズする時にさらに盛れるような要素があるとうれしいですね。


一作品ずつ個性のある面白い作品を読者に届けたい

――ジャンル不問とありますが、どんな意図があるのでしょうか?

SANKYO: マンガも読者によって好みは分かれますので、一作品ずつ個性のある面白い作品を読者に届けたいという意図もあって、ジャンル不問にいたしました。レーベル名の「アラカルト」も「好みに応じた一品料理」という意味があるので、そういった思いも込められています。

――自分のジャンルに悩んでいる人はチャンスかもしれませんね

SANKYO:作品にはいろんな要素が詰まっているので、あとから他のユーザーにタグ付けされてわかるっていうこともあると思います。
ただ、最終的に我々も評価軸は必要になるので「大人の女性」が主人公というところだけは残させてもらいました。

デジタルアトラクション:男性が応募するのももちろん問題はなくて、女性が共感できたり、おもしろいと思ってもらえれば何でもありなのかな、そういう意味でアラカルトです。作品にも作家さんに対してもアラカルトという意味です

――主人公の女性の年齢設定さえしていれば、どんな物語になっても大丈夫ですし、いろんな世代の方や性別関わらずに応募してもらえますね

デジタルアトラクション:テレビドラマなどで女性が主人公で、男性が見てもおもしろい作品は多数ありますよね。それがひとつの理想の形です。

――こういった作品は最終選考には残せないなというものはあったりしますか?

デジタルアトラクション:電子書籍サイトでは配信規制がある為、設定が未成年でアダルト要素が過激すぎる作品や、バイオレンス要素が過激すぎる作品は最終選考には残せません
また海外配信をするので歴史的な問題や、国際問題に触れるものはNGですね。そういう政治・宗教的な辺りには気をつけてください。


「コミックアラカルト」の方向性を決めるのはあなたの作品かもしれない

――ほかの漫画原作新人賞と比べて、「コミックアラカルト」さんならではの売りがありましたら教えてください

SANKYO:新規レーベルということで、レーベルとしての実績はまだありません。ただ、その分今回のコンテストの受賞作が「コミックアラカルト」初のコミック作品となる可能性が非常に高いです。
もちろん我々としては全力で作品作りや二次展開に臨んでいきたいと思っております。大切に作品を一緒に作っていきたいです。
また、二社協業のレーベルということでコミック制作・配信、二次展開の役割がしっかり分かれているということ。その分コミック作品自体のクオリティコントロールや流通、メディアミックスの検討はしっかり実施していけると思います。

――今回の受賞作がレーベルの方向性や色を決める可能性も極めて高いですね

デジタルアトラクション: 電子書籍サイトの読者に、『コミックアラカルト』ってこんな作品を掲載するレーベルだと認知されると同時にレーベルの方向性が決まるんじゃないかなと思います。

SANKYO:レーベルのホームページ等でPRも実施していく予定なので、特にレーベル初の作品としてピックアップしていきたいですね。

――最後に、プロをめざす書き手に向けてのメッセージがあればお願いします

SANKYO:これだけユーザー投稿作品があって、我々企業側も日々良い作品を探しているので、投稿サイトにアップするだけではなく、自分でツイッターなどのSNSを使ってプロモーションすることって本当に大事だなと思います。
また、我々の「コミックアラカルト」もできたばかりのレーベルですので、これからしっかりとプロモーションをしていかなければなりません。作家さんと一緒にPRをして盛り上げていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

デジタルアトラクション:これは小説家さん漫画家さん両方に言えることですが、ただ書くことから始めて、書き続けて自分の作品を読んだり発表したりすることで気づいていくことがあります。
とにかく書き続けることです書き続けることでしか文章力や描写は上達しないし、書いていくことで自分の作品をブラッシュアップしていってほしいです。それが最速のプロになれる道だと思います。そういう人たちと一緒に「コミックアラカルト」を大きくしていきたい。おもしろい作品を創造して世界へ発信していきましょう!

(インタビュー&構成:monokaki編集部)


コミックアラカルト 女性向けマンガ原作大賞
部門:ジャンル不問(20代~30代前半の大人の女性を主人公としたコミカライズ原作)
応募枚数:30,000文字以上(短編連作も可)
選考:エブリスタ編集部+株式会社SANKYO+株式会社デジタルアトラクション
締切:2021年5月9日(日)
発表:2021年7月~8月予定
賞:コミックアラカルトにてコミカライズ検討(国内および海外で配信世予定) 受賞一作品につき10万円 優秀作品にはエブリスタ編集部から選評メール
詳細:https://estar.jp/official_contests/159513


株式会社SANKYO HP
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