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小説を引き立て、快適な読書体験を守るために、小説投稿サイトができること -エブリスタ開発秘話- |エブリスタ便り 12月号|monokaki編集部

「エブリスタ便り」は、小説投稿サイト・エブリスタのスタッフが交代で月1回お届けするコラムです。小説投稿サイトのスタッフならではの知識や見解を使って、皆さんの執筆に役立ちそうなあれこれをお伝えしていきます。


こんにちは、運営スタッフのしおちゃんです。

小説投稿サイト・エブリスタは、設立10周年企画の一つとしてユーザーの要望の中から3つの機能改修を叶える「3つの約束」企画を実施しました。
たくさんのご意見の中から実現する3つを決めるのも大変でしたが、決定してからはさらに大変!
「どの意見もわかる…!でもこれを取ればあれができない…!」
というせめぎあいと議論の日々でした。

意思決定の軸となったのは、私たちの目指したいエブリスタの姿。
「あたたかさを感じられる小説投稿サイト」です。

書いた作品が埋もれることなく読まれていく。

作品が誰かの胸に確かに届いていることが、数字だけでなく実感としてわかる。

作品を読んで感動した気持ちを送ったら、書いた人が喜んでくれて、さらに感動を伝えたくなる。

書く人も読む人も、安心して作品を発表したり、読んだりできる。

小さな文言やデザインのひとつひとつを大事にして、この姿の実現を目指しました。
私たちがどのように考え、何を選択したかをお伝えしたいと思います。

1.ページスタンプのリニューアル

エブリスタには、ページごとに簡単な感情を伝えられる「ページスタンプ」という機能があります。
今回は、このスタンプをリニューアルしました。

リニューアル前

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リニューアル後

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改修に当たって、議題となったのは以下の3点。

●  感情の種類は増やすか?
●  どんな感情を増やすか?
●  デザイン、色味はどうするか?

種類については、「送りたくても当てはまる感情がなくて送れない!種類を増やして欲しい」という意見を多数いただきました。「怒り」「感動」「ショック」「驚き」「にっこり」「尊い」など具体的な種類を提案していただいているご意見も。

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このような話し合いを経て、下記の改修を加えました。

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続いてデザイン、色味について。
デザイナーさんに作っていただいたサンプルの中には、オリジナルキャラクターが表情を作っているような案もありました。

「キャラクター化はオリジナリティがあっていいね!」
「だけど、あくまでも小説が主人公ですよね。スタンプがキャラクターだと主張しすぎるのでは?」
「こっちの色味だといい感じに存在感を薄くできますよ」
「だけど、ぱっと見て何のスタンプかわからないと意味ないのでは…?」

といった議論がかわされました。
そして、

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デザイナーさんと何度も何度もやり取りをし、ミリ単位でデザインを調整、やっと完成したスタンプがリリースされたときは感無量でした!

作品に没入し、湧き上がった感情のまま手軽に押せるページスタンプ、
そして作家さんにとっては「自分の作品を読んでもらえている!」という喜びを感じられるページスタンプ。今後ともぜひぜひご愛用ください!!


2.新ランキングの設置

2つめの約束は、新しいランキングの設置でした。

ランキング上位作品はやはり読者さんに読まれやすいため、作家ユーザーさんのモチベーションになります。
初めてエブリスタに訪れた人にとってランキングはエブリスタ自体の印象を左右するものになるかもしれません。

こちらで問題になったのは、以下の2点です。

●  既存のランキングは流動性が高く、新規作品にもチャンスがあるため「自分の作品がランクインした!」という喜びをなるべく多くの作家さんに届けることはできていた。
●  一方で、「継続的に人気のある作品を知りたい」というご意見をいただいていた。

そこで、基準が明確で読者が応援しやすい&作家が上位を目指したくなるランキングを新たに作成・設置しよう、とプロジェクトが動き出しました。

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ここでも以下のような議論がなされました。

「既存ランキングはどうする? 既存ランキングへの喜びの声は多いし、『作品が埋もれない』という観点ではこのランキングも重要だ」
「サイトトップに載せるランキングはどれにする?」
「正しく作品の人気を計ることができる指標はなに?」
「不正を防ぐためにはどうしたらいいだろうか」
「人気ランキング上位を恋愛ジャンルの小説が占めてしまうと、エブリスタ=恋愛小説投稿サイト、という印象を抱かせてしまいそう」

ユーザーさんのモチベーション、さらにはサイト自体の印象につながる重要な改修のため、あらゆるリスクについて議論を重ねました。
「あたたかさを維持する」「作品が埋もれないようにする」という理念を念頭に、一体どんな仕様にしたらいいのか…
「この作品を読んだ方は、こちらの作品も読んでいます」(作品レコメンド)の洗練も同時に行いながら議論しました。

時間をかけた議論の末、

● 継続的に読まれている人気作品が明確にわかるように単純読者数による「人気ランキング」を新設
● 既存ランキングは「トレンドランキング」として継続し、こちらもサイトトップに載せることで広く読者さんに見てもらえるように
人気ランキングはトップ3だけをサイトトップに表示させることで、特定ジャンルに偏っている印象を抱かせないように

改修を行いました。

ランキングの仕様変更は作家さん読者さん双方にとって、サイト自体への印象に影響を与えるものだと思います。作品を埋もれさせない、かつ、エブリスタの魅力をお伝えできるランキングの仕様をこれからも追求していきたいと考えています。

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3.誤字報告

読者が作者に簡単に誤字の指摘をできる機能、誤字報告機能。

これまでエブリスタに誤字報告機能がなかったのは、誤字を指摘する行為が得てしてトラブルを引き起こしてしまうからです。
しかし「誤字報告をいただけると助かる」「ページごとに感想を書けるページコメントに誤字の指摘が入るのは、ありがたいけれど修正した後も残ってしまう」「指摘したほうがいいのかもしれないけど、感想を書く欄に書くのは躊躇する」というお声を多数いただいていました。

そこで、

● トラブルにつながらないようオープンなスペースで
● だけど他人からは見つかりにくいところで
● 柔らかい言い方で指摘できるようなフォーマットで

誤字報告を行えるようなシステムを作ろう!と検討が始まりました。

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このような議論を経て、

● 修正前と修正後を入れられるテンプレートを作成
● 修正前を「誤字かも」修正後を「修正提案」という文言にし、「あくまで提案にすぎない」というニュアンスを付与
● 「作品はあくまで作者様のものです。誤字報告の修正を行うかどうかは、作者様のご判断によります」という文言を目立つように記載

という形で実装いたしました。

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このように、新機能の実装やリニューアルは「あたたかさを感じられるプラットフォーム」をつくりたい!という思いのもと検討に検討を重ねて実現しています。
すべてのユーザーさんにとって居心地のいい場所にしたい、のびのびと才能を発揮できる場所にしたい…

機能が実装されることで喜んでくれるユーザーさんの顔を想像しながら、妥協することなく今後もあたたかさを突き詰めて参ります!

ありがとうございます!今日のおすすめは「新人賞の懐」です。
エブリスタが運営する物書きのためのメディア「monokaki」です。 小説の書き方、おもしろい小説を書くコツなど、頭の中でくしゃくしゃになった原稿用紙をふたたび開き、物語の「つづき」に取り組みたくなる記事を提供。 毎週火曜・木曜更新。 https://estar.jp/