Webから応募できる小説新人賞まとめ|2023年上半期|monokaki編集部
時間はあっという間に通り過ぎていくとこの所前よりも強く感じるようになりました。コロナパンデミック(感染拡大)以降の世界とそれ以前ではいろんなものが変わったことも関係しているように思えます。
皆さんはお元気でしょうか? 気がつけば今年も11月の後半となり、残すところ一カ月です。すぐに2023年がやってきます。
2022年は小説が思うように書けなかった(読めなかった)という人もたくさんいるのではないでしょうか。こんな時は心機一転、新年に向けて執筆目標を立てて、次に進みましょう!この記事では、以下の「3つの条件」を満たす賞を集めました。
・2023年の上半期(06月末まで)〆切
・Webから手軽に応募可能
・書籍化のチャンスもある
スケジュールを立てて応募するのもよし、書き終えてから応募できる賞を探すのもいいかもしれません。
大手出版社の歴史のある新人賞でもWeb応募可能な賞が増えており、「紙で応募するのはめんどくさい」という人も気軽に応募できる環境になってきています。
書籍化デビューを狙うのはもちろん、「〆切がないと書けない」人は、新人賞の〆切を基準にスケジュールを立ててみませんか?
短編・中編、長編と、幅広くさまざまな賞があります。
自ジャンルで募集がないか、チェックしてみてください。また、これを機会に書いたことのないジャンルに挑戦してみるのもいいかもしれません。
■1月9日(月)〆切 : 竹書房/日本文芸社/エイベックス・ピクチャーズ 最恐小説・コミック原作賞
今回は竹書房、日本文芸社、エイベックス・ピクチャーズの三レーベルが協賛。竹書房賞は書籍化検討、日本文芸社賞はコミカライズ検討、エイベックス・ピクチャーズ賞はコミカライズ、映像化検討とチャンスが広がっています。
気になった方は「monokaki」の連載「おもしろいって何ですか?」の「ホラーって何ですか?」も読んでみてください。
■1月10日(火)〆切 :2023年ノベル大賞
集英社が主催する公募文学賞で、受賞作は集英社オレンジ文庫から刊行されます。ライト文芸が好きな人は自分が読みたいと思うような作品を応募してみては?
大賞の副賞として賞金300万円。準大賞は100万円。佳作は50万円。
選考委員は今野緒雪氏、似鳥鶏氏、三浦しをん氏、吉田玲子氏の四名。
選考委員の三浦しをんさんの『マナーはいらない 小説の書きかた講座』を取り上げた「小説の書き方本を読む」も参考になるかもしれません。
■1月10日(月)〆切 :第14回 創元SF短編賞
受賞作は東京創元社の総合文芸誌〈紙魚の手帖 SF特集号Genesis〉に掲載したのち、短編単体で電子書籍化し、また朗読音源化したものを『kikubon(キクボン)』 (株式会社RRJ)にて配信。
選考委員は山田正紀氏、宮澤伊織氏、小浜徹也氏の三名。
「SF」についてはこちらの記事が参考になるかもしれません。
■1月31日(火)〆切 :第69回 江戸川乱歩賞
東野圭吾さん、桐野夏生さん、池井戸潤さん、佐藤究さんなど多くの大型作家を輩出し、推理小説界の名門と言われる江戸川乱歩賞。
受賞作は講談社より刊行され、フジテレビによって映像化が検討されます。また、副賞賞金がなんと500万!
選考委員は綾辻行人氏、新井素子氏、京極夏彦氏、柴田よしき氏、月村了衛氏の五名。
選考委員である京極夏彦さんについて書かれた記事も読んでみてください。
■1月31日(火)〆切 :第13回 集英社みらい文庫大賞
大賞受賞者はデビュー確約。また、応募〆切から三ヶ月で結果発表されます。
一人何作でも応募可能。募集の開始は2022年12月1日からです。
ライターの飯田一史さん連載「ジュニア文庫を書こう」が参考になるのでぜひ応募前に読んでみてください。
■2月28日(火)〆切 :メフィスト賞(2023年上期)
京極夏彦さんが先鞭をつけ、森博嗣さん、清涼院流水さん、西尾維新さん、辻村深月さんなどミステリー、エンターテインメントの異才を送り出してきたメフィスト賞。
2021年からウェブ応募のみに変更になりました。編集者が直接選び、受賞すれば書籍化を約束する新人賞です。
紙のみで応募の時期の編集部インタビューですが、応募する人には参考になるはずです。
■3月31日(金)〆切 :第22回 角川ビーンズ小説大賞
レーベル20周年を迎え、募集部門を2部門に分け大幅リニューアルされています。
部門ごとでジャンルなどが違うので自分に合うものや書いてみたいものと照らし合わせて応募してみてください。
大賞100万円、優秀賞30万円【一般部門】審査員特別賞10万円、【WEBテーマ部門】WEB読者賞10万円。
【一般部門】の審査員は伊藤たつき氏、三川みり氏、角川ビーンズ文庫編集部。【WEBテーマ部門】は『カクヨム』上での読者投票を踏まえ、角川ビーンズ文庫編集部が最終選考を行い選出。
■3月31日(金)〆切 :第24回 角川ルビー小説大賞
BL好きな方にぜひ応募してほしい新人賞です。
全員にA~Eに評価分けした選評をWEB上で発表。大賞賞金100万円+応募原稿出版時の印税。
BLについての『おもしろいって何ですか?』の記事も参考にしてください。
■3月31日(金)〆切 :第29回 スニーカー大賞(前期)
『ロードス島戦記』『涼宮ハルヒ』などのヒットシリーズを生み出し、ライトノベルの歴史を築いてきた角川スニーカー文庫が主催する新人賞です。(後期)は9月末〆切の年二回。
大賞は正賞 記念品+副賞 賞金300万円+コミカライズ確約+ボイスつき動画制作確約。
選考委員は角川スニーカー文庫編集部。
ライトノベル・ファンタジーの代名詞である『ロードス島戦記』から『ソードアート・オンライン』と二度目のファンタジー・ブームについて興味ある人は読んでみてください。
■3月31日(金)〆切 :第19回MF文庫Jライトノベル新人賞
応募者全員に評価シートを送付。三次通過者以上は編集部へ招待。
こちらは「第四期」となり、第19回の最後の受付になります。
選考委員は志瑞祐氏、鈴木大輔氏、花間燈氏、MF文庫J編集部。
■3月31日(金)〆切 :第60回 文藝賞
近年では芥川賞を受賞した町屋良平さんや遠野遥さんや宇佐見りんさんを輩出しています。
選考委員は角田光代氏、島本理生氏、穂村弘氏、町田康氏。
「文藝」編集部にインタビューした記事を読んでから応募してみませんか? 執筆する際のヒントがたくさんあります。
■3月31日(金)〆切 :第55回 新潮新人賞
小山田浩子さん、滝口悠生さん、上田岳弘さん、高橋弘希さん、石井遊佳さんと10年代の芥川賞作家を多く輩出している歴史ある新潮新人賞。
前年度からWEB応募が始まりました。
選考委員は上田岳弘氏、大澤信亮氏、小山田浩子氏、金原ひとみ氏、又吉直樹氏の五名。
新潮新人賞デビューの青木淳悟さんについての記事と「yomyom」編集長の西村博一さんの「純文学」についてのお話も参考になるかもしれません。
■4月10日(月)〆切 :第30回 電撃小説大賞
『ソードアート・オンライン』や『86―エイティシックス―』などの大ヒット作を輩出し続けている電撃文庫。ファンタジーのイメージもありますが応募のジャンルは不問。短編と長編の二部門あります。
「電撃文庫」だけではなく、「メディアワークス文庫」からも受賞作が出版されることもあります。
最終選考委員は三雲岳斗氏、三上 延氏、吉野弘幸氏、小原信治氏、電撃文庫編集長、メディアワークス文庫編集長の六名。
気になった方は、以前の湯浅隆明&高林初両編集長のインタビューを読んでから応募してみてください。
■4月15日(土)〆切 :第5回 ことばと新人賞
書肆侃侃房が刊行する文芸ムック「ことばと」の新人賞。文学ムック「ことばと」vol.7(2023年9月刊行予定)受賞作のほかに選考座談会の模様を掲載。(受賞作品以外の最終候補作は「ことばと」vol.7発売後に書肆侃侃房公式note「web侃づめ」に掲載)副賞として単行本化。
選考委員は江國香織氏、滝口悠生氏、豊﨑由美氏、山下澄人氏、佐々木敦氏の五名。
■4月25日(火)〆切 :集英社ライトノベル新人賞「IP小説部門』
集英社ライトノベル新人賞がリニューアルして、「全3部門」にて募集開始。
文庫見開き20枚以内のライトノベルを募集。プロ・アマ不問。入選で正賞の楯+副賞10万円。
最終選考委員は新木伸氏。
■4月30日(日)〆切 :創元ホラー長編賞
一九六三年に限定版として刊行されたエドガー・アラン・ポオ全集、H・P・ラヴクラフト全集ほか各種アンソロジーなど、洋の東西を問わず怪奇幻想の書を世に送り出してきた東京創元社。
受賞作は東京創元社より刊行。正賞は懐中時計、賞金は印税全額。
選考委員は澤村伊智氏、東雅夫氏の二名と東京創元社編集部。
■5月8日(月)〆切 :第6回 富士見ノベル大賞
大人のためのキャラクター小説、新しいエンターテインメントを作りたい人を募集。
また、新しいジャンルを作ってもかまわないとのことなので、自分の書いているジャンルがどこにもうまく属さないと悩んでる人は応募してみてはいかがでしょうか。
大賞:100万円、入選:30万円、佳作:10万円、審査員特別賞。
選考委員は富士見L文庫編集部。
■5月9日(火)〆切 :第9回 角川文庫キャラクター小説大賞
角川文庫による新人賞。2023年8月ごろに最終候補作品を発表の予定と、結果発表までが早いのも特徴です。
大賞:100万円、優秀賞:30万円、奨励賞:20万円、読者賞:賞10万円(読者賞は最終候補作品の中から、有志の書店員からなるモニター審査員により選考)。『カクヨム』テーマ賞:10万円(*『カクヨム』からの応募作品のみ)。
選考委員は澤村御影氏、望月麻衣氏、角川文庫キャラクター文芸編集部。
選考委員の望月麻衣さんのインタビューもなにか参考になるかもしれません。
■5月10日(水)〆切 :第27回 日本ミステリー文学大賞新人賞
近年では『ロスト・ケア』で受賞しデビューした葉真中顕さんを輩出しているミステリー好きには応募してほしい新人賞です。
大賞受賞者には正賞としてシエラザード像、副賞として500万円
選考委員は月村了衛氏、辻村深月氏、湊かなえ氏、薬丸岳氏の四人。
ミステリーについての『おもしろいって何ですか?』の記事も参考にしてください。
■6月20日(火)〆切 :第103回オール讀物歴史時代小説新人賞
第101回から「歴史時代小説」分野に特化した賞へリニューアルしました。歴史時代小説でデビューを狙っている人はぜひ応募してみてください。
選考委員は安部龍太郎氏、門井慶喜氏、畠中恵氏。
monokaki では、大沼貴之編集長にインタビューしています。小説を書く人にぜひ読んでほしい、「monokaki」一番最初の特集記事です。
■6月30日(金)〆切 :第13回 ポプラ社小説新人賞
前身のポプラ社小説大賞を含めると、『食堂かたつむり』の小川糸さん、『四十九日のレシピ』の伊吹有喜さん、『ビオレタ』の寺地はるなさん、『日乃出が走る』の中島久枝さん、『跡を消す』の前川ほまれさんなどを輩出。
選考を最初から最後まで、すべて社内で行っているため、出版社の熱い気持ちが選考に反映される点は、ポプラ社小説新人賞ならではの特色となっている。
■おわりに:エブリスタコンテスト情報
創作活動の道標に、腕を磨く手段に、Webから応募できる小説新人賞を活用してみてください。
また、小説投稿サイト・エブリスタでは、この他にも選評が貰える投稿イベントや、書籍化が狙えるコンテストを常時開催しております。こちらもぜひご活用いただければと思います。
コンテストエブリスタコンテスト情報
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