2019-2022年のウェブ小説書籍化① 第二次ボカロ小説ブーム、ウェブ小説書籍化の歴史において一貫して重要なプレイヤーであり続けてきたスターツ出版の姿勢|飯田一史
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2019-2022年のウェブ小説書籍化① 第二次ボカロ小説ブーム、ウェブ小説書籍化の歴史において一貫して重要なプレイヤーであり続けてきたスターツ出版の姿勢|飯田一史

 2019年から2022年までの時期の流れをひとことで言えば、有料販売に力を入れた広義のウェブ小説投稿サービスの登場が相次いだが、いまだ成功した事例は登場していない、ということになる。
 とはいえ、この間の動きは、ひとことに集約できないほど多様なものだ。それらを紹介しながら、なぜ日本では有料ウェブ小説がなかなか根付かないのか、一般文芸系ウェブ小説が成功する見込みはあるのか、といったことも考えていこう。

なろう系ラノベの動き、「やる夫スレ」の書籍化

 2016年には出版社主催の公募小説新人賞とウェブ小説書籍化の比較がされ、後者の勢いが語られていた。それが2019年にはウェブ発の書籍に対する語りが「どうなんですかね」「出すぎちゃったからね」とトーンダウンしていたことを前回の終わりに示した。
 なぜそうなったのか。2010年代後半になると「ウェブ小説の書籍化が当たり前になって期待値が下がったから」だけでなく、市場規模の推移から見てもそう言わざるをえない状況になっていた

「出版月報」2021年9月号(出版科学研究所)5pによれば、ウェブ発のライトノベル書籍の推定発行金額は2013年が約30億円、2014年が約50億円、2015年が約82億円、2016年が約100億円、2017年が約105億円、2018年が約108億円、2019年が約107億円、2020年が約102億円と推移している。つまり2017年でピークに達し、以降は漸減傾向だ。
 もっとも、同誌によれば文芸単行本全体に占めるウェブ発のラノベ単行本の割合は冊数ベースで43.7%、金額ベースで37.2%に及ぶ。つまりウェブ発のライトノベルジャンル以外の小説(ホラー、ライト文芸など)を含め、また、刊行形態も単行本に限らず文庫や新書(児童文庫)まで含めれば、おそらく日本の文芸市場の「半分」はウェブ発の書籍が占めている
 ここまでの成長は驚くべきことだが、とはいえ、ウェブ発小説の書籍市場の成長が止まったことも、推計データが示している。
 さらなる成長には、次なる起爆剤が必要だった。

 まずはラノベ界隈から、鉱脈探究の試みを見ていこう。
 ウェブ発ラノベ単行本と文庫ライトノベルの市場と合算したライトノベル市場で見ても2016年の302億円がピークであり、ラノベ市場の成長は2010年代半ばに止まっていた(ただし単行本は「推定発行金額」、文庫は「推定販売金額」)。

【Web小説書籍化クロニクル】ラノベ市場規模2013_2020

 なろう系書籍化レーベルとして2019年には電撃文庫・電撃の新文芸(KADOKAWA)、ヒストリアノベルズ(宙出版)、ドラゴンノベルス(富士見書房)、アークライトノベルス(徳間書店)が創刊された。
 『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』(『はめふら』)がTVアニメ化されて大ブレイクした2020年には女性向けのオーバーラップノベルスf(OVERLAP)、Mノベルスf(双葉社)が創刊され、2021年にはPOD(プリントオンデマンド)で絶版がないことを謳ったいずみノベルズ(インプレスR&D)が創刊された。
 だがなろう系書籍化だけでは、もはや成長は見込めない。次に当たるのはどこか。動きは多様化していく。

 2019年7月にはホビージャパンがラノベ系の小説投稿サイト「ノベルアップ+」を正式オープン。投稿作品を募り、各種コンテストを開催して書籍化するだけでなく、HJ文庫やHJノベルス作品の試し読みやスピンオフも公開されている。
 作品の販売機能は今のところ存在しないが、読者が有料のノベラポイントを購入し、作品や作家を「応援」することで作家は「貢献ポイント」を獲得でき、貢献ポイントは換金できる
 イメージキャラクターの「のべらちゃんさん」がTwitter上で積極的に発信・交流し、サービスに関するデータを積極的に公開している点と、読者が有料で購入したイラスト付きのスタンプを感想として贈る(書き込む)ことができるなど、読者から作品へのアクションを強く促している点が特徴的だ。
 投稿作品数の伸びはサービス開始以来右肩上がりであり、書き手も読み手も集まってきている。今後マンガ化、アニメ化作品が複数育っていけば、なろう、アルファポリス、カクヨムに続き、ラノベ系投稿サイトとしての地位を固めるだろう。

 新規の投稿サイトではなく「ウェブ小説書籍化」の試みに目を向けると、2019年には、「やる夫スレ」書籍化とVTuber小説が登場した。
 2014年1月から2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の「やる夫スレ」上に連載するのと並行して書かれた小説を新人賞に投稿して書籍化され大ヒットとなった蝸牛くも『ゴブリンスレイヤー』(GA文庫、2016年2月刊行開始、TVアニメ2018年10月期放送)に続けと、2019年9月から10月にかけて「やる夫スレ」発の4作品がKADOKAWAからラノベとして単行本または文庫で書籍化された。
 荻原数馬『クレイジー・キッチン』(原題「キッチンやらない-O」、カドカワBOOKS)、間孝史『朝比奈若葉と○○な彼氏』(原題「翠星石と白饅頭な彼氏」、MF文庫J)、ハイヌミ『君は死ねない灰かぶりの魔女』(原題「白頭と灰かぶりの魔女」、カドカワBOOKS)、川田両悟『アキトはカードを引くようです』 (原題「やる夫はカードを引くようです」、MF文庫J) の4作だ。
 「やる夫スレ」は『やる夫達は戦後の裏舞台を戦い抜くようです』の作者・坂上泉が『インビジブル』で第164回直木賞の候補になるなど、才能を輩出してきた場所である。

 2009年7月に『やる夫(1)お仕事・業界編』(ワニブックス)として初の書籍化がなされた際には、掲示板サイト上に描かれたものそのままにAA(アスキーアート。文字や記号を使った視覚的な表現)を本に収めていた。だが2019年版のやる夫スレ書籍化では、AAを用いず文字で小説として改稿。さらに、やる夫スレでは有名なアニメやマンガ、ゲームのキャラクターが縦横無尽に登場し、やる夫ややらない夫など2ちゃんねる上で生み出されたキャラとともに物語を構成するという二次創作であることが特徴だが、この小説版ではキャラクター名はすべてオリジナルのものに変更された。
 いずれも良作ではあったものの、やる夫スレ(というより5ちゃん的な掲示板文化)の最盛期はすでに遠く過ぎ去ったあとだった書籍化に対する注目は限定的で、続く動きもほとんど現れなかった。そういうプラットフォームからヒットを出すことは難しく、それを続けるとなるとさらに困難だ。


VTuberから生まれた小説、YouTubeのマンガ動画発の小説、「タイあら判定」を使った小説『ワンオペ』の反響

 2019年4月には、VTuber小説が2冊同時に刊行されている。
 バーチャルYouTuberまたはVTuberとは、セルルック(2Dアニメ風)3DCGや2Dイラストで構成されたキャラクターの外見をまとい、「生徒会長で美術部員」といった基本設定を持つ、YouTubeのような動画配信サービスや各種生放送配信サービスで活動する人々のことである。
 YouTubeアカウントの登録者数が298万人を超えるキズナアイを筆頭に、人気VTuberの所属する事務所(プロダクション)も複数ある。その中でもホロライブ所属のVTuberたちが登場する小説が、カバー株式会社 (原著、 企画・原案)、 兎月竜之介 (著)『ときのそら バーチャルアイドルだけど応援してくれますか?』として、また、.LIVE所属者たちが登場する小説が .LIVE (原著、企画・原案)、姫ノ木あく(著) 『電脳少女シロとアイドル部の清楚な日常 目指せ学園祭大成功!』として刊行された。ボカロ小説が成功したことからの連想だと思われる。
 ただ、ボカロはボーカロイド自体には物語も人格も存在せず、小説家が自由に創作できたのに対し、VTuberは人間が演じるタレントのようなもので、トークやライブには向いていても物語には向いていなかった(お笑い芸人やバラエティタレントを主人公にした小説が「泣ける自伝」以外はあまり売れないのと事情は似ている)。
 また、動画生配信中に人気VTuberがファンから受け取る投げ銭の金額に比べれば、ノベライズ印税は些少であり、VTuber事業者サイドの監修の手間からするとコストパフォーマンスが悪かったことも、この試みが続かなかった理由だろう
 ただ2021年刊行の七斗七『VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた』(富士見ファンタジア文庫。ウェブ小説投稿サイト「ハーメルン」と「カクヨム」に投稿されたものを書籍化)などVTuberを題材にしたラノベはジャンルとして定着してヒット作も出たほか、やはり2021年刊の燦々SUN『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』(角川スニーカー文庫)のヒロイン・アーリャがVTuber化するといった展開は見られた。

 2020年にはYouTubeのマンガ動画発の小説も登場している。2020年12月25日刊行の天乃聖樹(著)、もすこんぶ(イラスト、企画・原案)『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』(MF文庫J)が初の「マンガ動画」ノベライズ作品である。また、同年12月28日には三河ごーすと(著)、フェルミ研究所(原著)『人類滅亡して最後の1人になったら?』(KADOKAWA)、2021年1月25日には三河ごーすと『義妹生活』(MF文庫J)も刊行されるなど、相次いだ。
 マンガ動画とは、チャンネル登録者数215万人のYouTubeチャンネル「フェルミ研究所」がオリジナルのカラーマンガを、セリフに声をあてて制作した動画の演出法を2018年に確立して以降、デジタルコミックの新たな表現形式として一般化したものだ。

『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』はチャンネル登録者数44万人の「漫画エンジェルネコオカ」で2020年3月に投稿された、第1話が335万回再生を突破した同名の人気マンガ動画シリーズをラノベ化したものである。
 2022年現在、もっともラノベ読者から支持されているのは『義妹生活』だろう。これは元の動画からして「マンガ」というよりノベルゲームやスマホゲームのシナリオパートのような、キャラクターの立ち絵+画面下部にフキダシを表示して会話で展していく動画であり、「アニメ・マンガ動画」と謳っている
 三河ごーすとはもともとラノベ作家だったために内容的にも(また、イラストを手がけたHitenの絵柄的にも)ラノベ読者、YouTubeの視聴者層双方に好まれるラブコメだったことが大きかったと思われる。

 ラノベではないが、YouTube発の小説という意味では、これらに半年ほど先行して、小学生に人気のホラーチャンネル「クロネコの部屋」(2018年開設、チャンネル登録者数約43万)から生まれた、クロネコの部屋(原著)、一夜月夜・天乃聖樹・高橋佐理(著)『ミステリー案内人さんのコワイハナシ』(KADOKAWA)シリーズが2020年6月に小説第1弾が刊行されている(なお、これを手がけたのはフロンティアワークスにてMFブックスやアリアンローズを立ち上げたのち、KADOKAWAに転職した編集者・堤由惟である)。
 動画では一本数分の短い怪談やホラーが語られ、最初と最後に魔女の格好をした「ミステリー案内人さん」とガイコツの「骨江」の会話が差し挟まれるが、小説でもこのスタイルを踏襲し、朝読需要を見越した短編集形式で作られている

 YouTube発では、やはりラノベではないが2021年7月に刊行された、奇妙な間取りの家の謎を追った不動産ホラーミステリー小説・雨穴『変な家』(飛鳥新社)もヒットしている(また、ウェブ発ホラーでのヒット作としては、YouTubeではなくカクヨム連載だが、2018年に投稿開始、2020年夏にTwitter上で反響を呼び、2021年4月に幻冬舎より書籍化された芦花公園『ほねがらみ』がある)。2021年には、にゃんたこなど何人かのYouTuberが書籍書き下ろしで小説を発表してもいるが、特別ヒットしたものはない。
 YouTubeは非常にユーザー数の多いプラットフォームであり、ストーリーもののヒットが今後も期待される。ただしウェブ小説サイトに掲載された小説を本にするのに比べて、まず「動画」(映像)を作るにも、それを「小説」に変換する作業にも作り手に大きな負荷がかかる。また、動画でウケるものが小説としてウケるとは限らない。さらに、暇つぶしで流し見しているだけのYouTube動画に対しては書籍を買うほどロイヤルティがない人も多い、といった課題はある。

 また、2013年から2015年頃にかけてCRUNCH NOVELS(株式会社CRUNCHERS)が夢見ていた「大量の小説データをAIに食わせて再現性のあるヒット判定機能を作る」という試みが、人脈的には何の関係もないところから2020年に復活し、成果を挙げている。
 作家の下城米雪が運営、AIエンジニアのGENJITSUが開発し、2020年5月にサービス開始した「なろうRaWi」というサイトは、「小説家になろう」に投稿された作品のタイトルとあらすじをAIが評価してくれる「タイあら判定」機能を提供している
 CRUNCHERSや『ベストセラーコード』はAIにベストセラー作品の「小説の本文」や「物語の構造」を学習させたが、なろうRaWiは「小説家になろう」作品の「タイトル」と「あらすじ」に絞ってデータを食わせて学習させた点がユニークだ。そして絞ったがゆえに高い精度を提供することに成功した。

 このサービスの運営者である下城米雪は自らこの機能を使い、高評価を受けたタイトルを元に短篇小説「え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか? はぁ、まあいいですけど ~業務が破綻した古巣から呼び戻されているけれど、もう遅い。旧友のスタートアップにHHされた私は年収10倍で夢を追う~」を投稿して反響を確認したのち、続いて連載版「え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか? ~業務が破綻した古巣から呼び戻されているけれど、『もう遅い』~」を投稿した。
 するとなろうユーザーにバズを引き起こし、なろうの「ヒューマンドラマ」ランキングで年間1位になるほどの人気を得て『え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか?』としてPASH!ブックス(主婦の生活社)から2021年5月に書籍化。この書籍版もKindleのライトノベルランキングで一時1位になった。
 なお、このタイトルのおかげでなろう上でランキングに掲載されたわけだが、のちに下城米が試しにタイトルを「真のプログラマ塾へようこそ」に変更したところPVが半減。すぐに元に戻しており、タイトルが人気に与える影響の大きさを示す出来事となった


ボカロ小説の第二の波、YOASOBI、ヨルシカ、カンザキイオリの登場

 ラノベ以外のエンタメ小説ではどんな動きがあったか。
 2010年から始まるボカロ小説ブームは基本的には投稿サイトと関係なく起こったものだったが、2020年から始まる第二次ボカロ小説ブームは投稿サイトも一翼を担うものとして発生した

 第二次ボカロ小説ブームの代表的な作品には、ヨルシカ『盗作』(ユニバーサルミュージック、2020年7月リリース)、カンザキイオリ『あの夏が飽和する。』(河出書房新社、2020年9月刊)、YOASOBI『夜に駆ける YOASOBI小説集』(2020年9月刊)、かいりきベア『ベノム 求愛性少女症候群』(MF文庫J、2021年4月刊)、「ダ・ヴィンチ」2020年8月号から隔月連載のそらる『嘘つき魔女と灰色の虹』などがある。
 厳密にはここで挙げたなかでボカロ楽曲の書籍化と言えるのはカンザキイオリ、かいりきベア、そらるの作品だけで、ヨルシカはボカロP出身のコンポーザーが手がけた小説、YOASOBIは投稿サイト「monogatary.com」発の短篇小説をボカロP出身のコンポーザーが楽曲化したものになる(YOASOBIのメンバーが小説を書いたわけではない)。さらに直接的に「ウェブ小説書籍化」と言えるのはYOASOBIのみなので、ここではYOASOBIを取り上げよう。

 YOASOBIは、ボカロP出身のコンポーザーAyaseとシンガーソングライターのikura(幾田りら)による音楽ユニットであり、ソニーミュージック――ソニーはボカロ小説の第一次ブーム時にはカゲプロにも関わっていた――が2017年10月から運営する、“「お題」にひも付いた”短篇小説やイラストを投稿するサイト「monogatary.com」に投稿された作品をもとにAyaseが楽曲をつくり、ikuraが歌うというプロジェクトだ。
 monogatary.comはサイト上でマンガ原作やホラードラマ、ショートムービー、オーディオドラマの原作などを継続的に募集しているが、もっとも跳ねた企画が投稿作品をもとに楽曲化したYOASOBIだった。YOASOBIの曲はリリースされるとすぐにヒットチャートを駆け上がり、2020年末の紅白歌合戦にも出場した。

 monogartary.com/ソニーミュージックはエブリスタの5分シリーズと同年の2017年に始まっており、学研プラスの『5分後』シリーズ以降の短篇/ショートショートブームと並行したものだった。monogatary.comの功績は「短編小説は長篇と比べて映像化、マンガ化といった多メディア展開に向かない」という常識を壊すような多様なチャレンジを試み、楽曲化によって大成功を収めた点だ
 短編作家でも書籍化に留まらず、小説を原作に曲になり、MVが作られ、場合によってはドラマや映画になるかもしれないと示したことは、ウェブ小説書籍化の歴史において大きな出来事だった
 ただし、2022年2月にはYOASOBIは島本理生、辻村深月、宮部みゆき、森絵都の短編小説とのコラボ楽曲を発表しており、このままプロの一般文芸作家の小説から楽曲を作る方向にシフトしていくとすれば、もともとmonogatary.comが推進していた「短編ウェブ小説作家に夢を与える」「短篇ウェブ小説の二次展開の可能性探究」という方向性では後退ないし停滞することになる。

 また、monogatary.comの躍進以外にも、短篇集/ショートショートブームは2010年代後半から引き続いている。
 たとえば竹書房のnote上にさまざまな作家が寄稿した『黄泉つなぎ百物語』(2021年7月刊)や、なろうの年間純文学【文芸】ランキングで第1位となった村崎羯諦の『余命3000文字』(小学館文庫、2020年12月刊。双葉社で『君の膵臓をたべたい』書籍化を担当した荒田英之が編集)。
 あるいは、Twitter発では北野勇作『100文字SF』(ハヤカワ文庫JA、2020年6月刊)、140字ぴったりで終わる作品を集めた神田澪『最後は会ってさよならしよう』(KADOKAWA、2021年1月刊)、写真を投稿すると題名からあらすじまで架空の本を作成してくれるアカウント「ない本」発の超短編集である能登崇『ない本、あります。』(大和書房、2021年3月刊)、「54字の物語」の氏田雄介編によるアンソロジー『10文字ホラー』(星海社、2021年9月刊)等が話題を呼んだ。
 2017年以降のTwitter小説は、2010年代初頭と比べると、コンセプトが明確かつユニーク、バズを意識、1ツイートだけ見てもわかるおもしろさ(長篇志向のなさ)が特徴的だ。「小説は画像や動画と比べると拡散されづらい」という現象は過去のものになったのである。

 なお、ボカロ小説以降、音楽と小説を連動させる試みは、ほかにもさまざまに試みられている。
 たとえば住野よるがTHE BACK HORNとコラボした『この気持ちもいつか忘れる』(新潮社、2020年9月刊)などがある。
 ウェブ小説書籍化の文脈では、Twitterポエム出身のカツセマサヒコがindigo la Endのアルバムを小説化した『夜行秘密』(双葉社、2021年6月刊)や、人気YouTubeシンガー春茶が結成した終電間際オンラインの楽曲をカツセややはりTwitterポエム出身のニャン、野いちご出身のいぬじゅん、ラノベ/ライト文芸の作家・七月隆文らが小説化した『終電間際オンライン』(KADOKAWA、2020年12月刊)、やはりYouTubeで人気の楽曲を手がけるLunaやボカロPとして著名なBuzzGなどの作品のノベライズしたスターツ出版の例がある。


スターツ出版が過去の二度のケータイ小説ブームを超えた過去最高益を達成

 YOASOBIのブレイクには、短尺動画共有サービスTikTokで多くのユーザーに楽曲が使われたことが大きい
 2020年以降、TikTok発で小説紹介クリエイターのけんごなどによって本が紹介されてヒットする事例が現れた(TikTok発のフィクションで商業出版された例は2022年現在おそらくまだ存在しないが、いずれ登場することだろう。なお、自費出版では東真直らが存在する)。
「TikTok売れ」で人気になるタイトルにはライト文芸、それもケータイ小説の流れを汲むものが多い。代表的なものは汐見夏衛『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』や櫻いいよ『交換ウソ日記』(ともにスターツ出版文庫)である。
 スターツ出版はこの「TikTok売れ」ムーブメントを販促につなげたこととコミカライズ事業の好調によって、2021年12月期で過去最高の売上高と営業利益を達成しているスターツ出版「2021年12月期決算説明会資料」)。

 同社はYoshiによる第一次ケータイ小説ブームのときも、Chacoや美嘉が牽引した第二次ケータイ小説ブームのときも「一時の流行に過ぎない」と少なくない文芸関係者から言われ、2021年末には書評家の豊崎由美がTwitter上で「わたしはTikTokみたいなもんで本を紹介して、そんな杜撰な紹介で本が売れたからって、だからどうしたとしか思いませんね。そんなのは一時の嵐。一時の嵐に翻弄されるのは馬鹿馬鹿しくないですか?」とけんごをくさして炎上した。
 だが実際にはスターツ出版は「一時の流行」どころか、ウェブ小説書籍化の歴史において一貫して重要なプレイヤーであり続けてきた。フィーチャーフォンからスマホへというデバイスの変化、魔法のiらんどからTikTokへという若者にとって覇権的なSNSの変化、そして書店の風景や10代女子の流行の変遷にその都度、迅速に対応して手を打つことで、ケータイ小説が20年以上にわたって継続的に支持される体制を築いてきた。
 その結果として今や社会現象化した過去二度のブーム以上の売上を生み出す出版社となった。スターツ出版周辺でたびたび起こるブームを「一時のもの」と見るのは歴史的に誤りであり、変わらない同社の姿勢あってこそ何度も時代の波を作る/波に乗ることができたのだ。

 なお、野いちごの姉妹サービスとして2019年4月にスターツ出版は「ライト文芸、キャラ文芸、一般文芸」が投稿・閲覧できる「男女向け総合小説サイト」として「ノベマ!」を開始した。投稿小説を募るほか、投稿サイト出身だが商業デビュー済みのプロ作家の連載、そしてマンガ(こちらはおもに異世界ファンタジーであり、投稿作品ではない)を提供している。「一般文芸」も謳っているが実質的にはライト文芸とライトノベルのサイトである。


日本のチャット小説――続かない書籍化

「北米型チャット小説」を扱うこの節と、「中国・韓国型有料ウェブ小説」を扱う次の節では、ウェブ小説書籍化の話に留まらず、日本のウェブ小説市場に2010年代後半に導入されたと新たなビジネスモデルの話も合わせてしていこう。まずはチャット小説からだ。

 2015年に始まったcomicoノベル以降、チャット小説からの書籍化の動きは止まっていたが、2017年に始まったチャット小説アプリのラッシュの中でわずかながら登場した。チャット小説は2010年代後半以降、「月額定額で読み放題」モデルを採用するプレイヤーが登場したという点でも重要だ
 メッセンジャーアプリ風の表示形式で会話主体で進行するチャット小説(チャットノベル、チャットフィクション)は、日本では2012年10月にLINE上で発表された川村元気『世界から猫が消えたなら』が最初に大きな話題になった作品であり、書籍化の歴史も同作の2012年10月に始まる。その後はNHN comicoの「comico」が2015年4月にノベル機能を実装し、同年10月に双葉社から書籍化を開始(しかし5作品のみに留まる)。

 これを追うように、セガグループでコンシューマ事業を行う株式会社インデックスがやはり縦スクロールのトークアプリ風フォーマットを採用した「ストリエ」を2015年11月に正式版をオープン。
 6出版社8レーベルから出版されている作品45タイトルをストリエ独自のフォーマットでコンテンツ化し、無料提供した。また、β版サービス時に投稿された約5000作品の中からストリエが独自に選出した3人が「ストリエ公式」チャンネル内で連載を行ったが、2016年10月にサービス終了を発表。そののち運営を株式会社MediBang!(メディバン)に移管するも2021年3月をもってサービス終了を発表した。それをさらに株式会社パルソラが引き継ぎ、2021年6月から運営を再開して、同年12月には「kakuzoo」にサービス名を変更している。ようするにマネタイズのメドが立たなかったのである。2022年現在、同サービスから紙の書籍化作品は生まれていない。

 2010年代後半以降に登場したチャット小説サービスは、LINEやcomicoの流れを汲んでいるというより、HOOKEDフォロワーである。
 アメリカで2015年9月にリリースされた「HOOKED」は、チャットのやり取り風に物語を表示するアプリだ。起動してすぐに1つのストーリーが始まり、ある程度ストーリーが進むと続きを読むために課金するか30分待つ、という仕様のもので、ホラーやソフトエロでヒット作が登場した。
 2016年9月にはApp Storeのチャートを駆け上り、12月にはアメリカのランキングで1位になる(Prerna Gupta"How We Got 10 Million Teens to Read Fiction on Their Phones"を参照)。北米ではYarnやTapといったチャット小説アプリも登場し、中国などにも同様のUI/UXのサービスが広まっていった。

 2016年のHOOKEDの成功を受けて、日本でも2017年に各社が競うようにリリースし始める。TELLER、balloon、pixiv chatstory、taskeyなどだ。
 代表格と言えるのがピックアップが運営するチャットフィクションアプリ「TELLER」だ。同アプリは2017年7月のリリース時に人気タレントの橋本環奈を起用したTVCMを起爆剤に翌年1月には200万ダウンロードを突破している。
 編集者が付いてプロ作家が執筆する「公式ストーリー」の連載とユーザー投稿作品の二階建てであり、サービス開始当初は完全無料だったが、2019年6月にリニューアルした。公式作家が書いた作品に関しては月額980円で読み放題の会員制サブスクリプションモデル、およびピッコマを模倣した「待てば無料」モデルに移行している。さらに「待てば無料」の方は2021年4月からは1日1回のチケット配付+動画広告を視聴すると最大1日3回チケットがもらえる従量課金モデルへ変化、サブスクの方は年間8900円の年払いのみに移行した。

 2021年にはTELLERに投稿されたマンガ『東京リベンジャーズ』の二次創作小説を紹介する動画がTikTok上でバズったことで、フィクションの二次創作やいわゆる「夢小説」などが流行したが、ユーザー投稿作品の販売機能はない
 2018年3月にはKADOKAWAの「月刊コミックジーン」とのマンガ連動コンテンツ「ゆびきりばこ スピンオフストーリー by TELLER」を公開、文藝春秋から発売されるロックバンド・クリープハイプの尾崎世界観が書いた日記エッセイ『苦汁200%』の試し読みを公開したが、TELLER発の書籍化作品は存在しない。

 書籍化という点で早かったのは、ピクシブ株式会社が運営する「pixiv chatstory」(2017年10月サービス開始、2019年7月サービス終了)だ。無料で利用できた同サービスでは、カゲロウプロジェクトの公式スピンオフストーリーが連載され、2018年9月にはじん((自然の敵P)原作・監修)、EDWORD RECORDS(著)、あさひまち(マンガ・イラスト)、樋口はるき(構成協力)、しづ(キャラクター原案)、わんにゃんぷー(キャラクター原案)『メカクシティトーカーズ』としてチャット形式そのままで書籍化され、3巻まで刊行された。pixiv chatstoryには誰でも投稿できたが、こちらから書籍化された作品はない。

 ケータイ小説の書籍化では、2009年創刊のケータイ小説文庫以降、横書きではなく縦書きが主流となっていた。おそらくこの流れを踏まえて、2010年代中盤の第1期LINEノベルやcomicoノベルからの書籍化では、本にする際にはチャット形式そのままではなく「小説」として地の文が加えられ縦書きにしていた。だが『メカクシティトーカーズ』を典型として、2010年代後半以降のチャット小説書籍化はおおよそチャット形式を残した状態で本にしている。comicoノベルの書籍版が縦書きにしてうまくいかなかったことからかもしれないが、こちらのスタイルも根付かなかった。

 Twitter発のチャット小説(風)作品としては、新田祐助『もしロールプレイングゲームの世界にSNSがあったら』(KADOKAWA 以下『もしロー』)が2018年12月に刊行されている(Twitterやニコニコ動画での連載版のタイトルは『もしロールプレイングゲームの世界にLINEがあったら』)。これはHOOKEDフォロワーではなく、マンガやアニメ、ゲームのキャラクター同士に掛け合いをさせる二次創作(GoogleやTwitterで「#LINE風SS」と検索すると大量にヒットする)の流れを汲んだものである。
 ただし設定やキャラクターは新田のオリジナル――といっても2009年スタートの『まおゆう』以来の魔王勇者もの――だ。『54字の物語』同様に「SNS上で画像として文字を使った物語を読ませる」試みでもある。書籍版は『メカクシティトーカーズ』と同じくチャット形式をそのまま採用したものだった。『もしロー』が表現としておもしろいのは、マンガ化もされており、マンガ版でもキャラがスマホを見てチャットしている画面が表示されることだ。ただ商業的に目立った成功となったとまでは言えず、『もしロー』同様の書籍化は続かなかった。

 株式会社FOWDが運営するチャットフィクションアプリ「Balloon」は2017年7月サービスを開始。無料で利用できたが、2020年2月にサービスを終了(ただし公式から一切のアナウンスなし)している。
 投稿から人気作品となった乙葉一華『僕なら、泣かせたりしない』がSNS上で展開するドラマ(ソシャドラ)として、2019年2月に公式SNSアカウントにて各話140秒、全15話を配信し、小学館から同月『FCチャットノベルズ 僕なら、泣かせたりしない』(小学館ルルル文庫) として刊行。惹句では「「チャット小説」を形式そのままに史上初の書籍化!」と謳っていたが、『メカクシティトーカーズ』や『もしロー』の方が先に出ているため、これは誤りである。

 GMOメディアが2017年10月にサービス開始した「プリ小説 byGMO」からは、連載作に書下ろしを加えた榊あおい『色のない世界で、君と』をKADOKAWAから2020年7月に単行本として刊行している。これは以下のようなものだった。

 「プリ小説」では、角川ビーンズ文庫作品の試し読みを行うなど、以前より[引用者註、2018年8月から]KADOKAWAとの取り組みを実施しています。
 この取り組みの一環で、「プリ小説」と角川ビーンズ文庫とのコラボ小説『色のない世界で、君と』の連載を2019年4月に開始しました。10代の女性読者を中心に人気を集める作家・榊 あおいが手掛けた本作品は、連載を開始して以降、「お気に入り登録」や「いいね!」の数が増え続け、2020年3月には続編の『オオカミ少女は嘘をつけない。』の連載も始まるなど、多くの支持を集めました。こうした読者からの反響を受け、この度書籍化が決定し、KADOKAWAより単行本として発売されることとなりました。(「GMOメディア:「プリ小説 byGMO」×KADOKAWA 角川ビーンズ文庫のプリ小説公式連載作品『色のない世界で、君と』の書籍化が決定!」

 プリ小説にも投稿機能はあるが、榊はピンキー文庫デビューの作家であり、プロとして「公式連載」をした作品が書籍化されたケースである(プリ小説の投稿作品が書籍化された例はない)。
 ビーンズ文庫と組んだものなのにビーンズからではなく単行本で刊行された理由は不明だが、同作は縦書きで「小説」として地の文が加筆された上で刊行されている。

『色のない世界で、君と』書籍化と同じ2020年7月には、株式会社taskey運営のチャット小説アプリ「peep」(2017年12月サービス開始)発の4作品も講談社から書籍化された。
 taskeyの経営者・大石ロミーは2014年にtaskey株式会社を創業、2016年から石田衣良に約半年間師事し、同年沖縄国際映画祭で募集が行われたAmazon×よしもと原作開発コンテストにてAmazonプライムドラマの原作小説として大賞を受賞した作家でもある。taskeyは2015年2月に小説・イラスト投稿サイトtaskeyをローンチし、英語や中国語などでの同時展開・翻訳機能を謳ったが2018年12月に終了している。

 2017年12月に始めたpeep上では投稿コンテンツではなく、taskeyで目立っていた作家と契約し、また、大石自身も筆を執った公式連載でコンテンツを提供していた。
 2018年8月に大石作の『監禁区域レベルX』(2017年12月連載開始)が人気ゲーム実況者キヨによって実況の対象としてYouTube動画で取り上げられると累計1500万再生を超える反響を見せ、作品の読者数が100万人を突破してマンガ化され、双葉社から2020年12月にコミックスの刊行が始まった――が、この作品は小説としては書籍化されていない(peepはキヨによるバズのあと、実況動画の制作を公式に許可する方針を示したが、その後、同様の事例でのグロースは限定的だった)。

 peepから書籍化されたのはアンソロジーの『スマホでバズった怖い話1』『スマホでバズった怖い話2』、大石ロミー(Dr.peep)『自殺投票』、cheeery『告白ダウト』の4作品。講談社との共同レーベル「peep Premium Series」から同時刊行され、以降、1作も出ていない。
 このレーベルでは小説部分は地の文ありの縦書き(ただし会話文の部分には冒頭に「ユウナ」「ハルト」といった話者名の表示がある)でビジュアル要素は排除されているが、マンガパートと交互に展開するという独特の仕様になっていた。チャット小説書籍化でほとんど唯一売れたと言っていいだろう『メカクシティトーカーズ』が冒頭と巻末にマンガパートを入れていたところから発想したのかもしれない。
 おそらく『監禁区域レベルX』のマンガ版と「peep Premium Series」の売上を比較しての判断から、peepは2021年4月から「COMIC ヤミツキ」というコミカライズレーベルを立ち上げ、2021年11月にはウェブトゥーン制作事業スタートを発表している。つまりチャット小説は小説として書籍化しても旨味はないが、マンガ原作としては可能性があるとみなした、と言える。

「チャット小説」と一応言ったが、peepの場合はもはやメッセンジャーアプリ風の話者のアイコンが表示されて会話文が流れていくUIから逸脱し、地の文があったり音楽やSE付きは当たり前、マンガ動画/YouTubeアニメ『義妹生活』と似たような「キャラクターの立ち絵+フキダシ」で展開するフォーマットの作品まである。スマホに最適化されたエンタメ表現の形式を追求した何かと言うほかないものになっている(peepは『八男って、それはないでしょう!』のY.Aなどなろう系作家の新作を制作してもいるほか、2021年11月からはなろう発の作品をこの形式で配信してもいる)。


日本のチャット小説――有料課金モデルでの自立へ

 本書で何度も書いてきたように、ウェブやアプリで表現できる「小説+α」の形式で作られた作品は、「小説」として「書籍化」するには馴染まない。かといって縦書きにして書籍化しても、チャット小説では芳しい結果は得られなかった。
 チャット小説書籍化は、嚆矢である『世界から猫が消えたなら』を除き、ほとんどが商業的に成功したと言えない。各社の書籍化はほとんど「創刊」「初の書籍化」のみで終わった。

 日本ではなぜチャット小説の伸びが限定的だったのか。
 まず、決定的な映像化作品が出ていないこと、そのための投資の意思決定を各事業者ができなかったことが挙げられる。また、そもそもアメリカでは若者向けのYA(ヤング・アダルト)小説には長大なものが多く、コミックも「グラフィック・ノベル」と呼ばれるくらい文字数が多いこともあって、会話と軽い地の文だけでサクサク進む小説の気軽さがウケたのだと思われる。
 逆に言えば、必ずしも文字数が多くないマンガが世界一の市場規模を誇る日本では、チャット小説は「絵のないマンガ」、マンガの下位互換コンテンツ的な位置づけにならざるをえなかったことが苦戦の要因だろう。
 加えて個人的な意見になるが、読み進めるためにセリフのフキダシが表示されるたび1秒に2、3回、何度も何度もスマホをタップしなければいけない面倒くささも、すぐに離脱したくなる大きな理由のひとつだ。

 継続しているチャット小説サービスの中では、kazoo(旧ストリエ)とプリ小説は完全無料の広告モデル、TELLERがサブスクリプションでの読み放題+チケット配付制の従量課金、peepが「待てば無料」式の従量課金(+コミカライズ)というビジネスモデルを採用している。
 ストリエとプリ小説はなろうと同じ昔ながらのビジネスモデルだが、TELLERやpeepは「ウェブ小説書籍化」からの収益をアテにせず(売れなかったがために「アテにできない」からだが)、デジタルボーンのコンテンツ/サービスに対する課金のみで完結した商売の仕方に行き着いた。
 これは日本のウェブ小説ビジネス史上、画期的なことだった。とはいえTELLERやpeepからはいまだ大型の映像化作品は生まれておらず、中長期的にサービスが継続するのかの見通しも不明ではある。


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『義妹生活』
著:三河ごーすと イラスト:Hiten MF文庫J刊(KADOKAWA)
高校生の浅村悠太は、親の再婚をきっかけに、学年で一番の美少女・綾瀬沙季と一つ屋根の下で兄妹として暮らすことになった。
互いに両親の不仲を見てきたため男女関係に慎重な価値観を持つ二人は、歩み寄りすぎず、対立もせず、適度な距離感を保とうと約束する。
家族の愛情に飢え孤独に努力を重ねてきたがゆえに他人に甘える術を知らない沙季と、彼女の兄としての関わり方に戸惑う悠太。
どこか似た者同士だった二人は、次第に互いとの生活に居心地の良さを感じていき……。
これはいつか恋に至るかもしれない物語。
赤の他人だった男女の関係が、少しずつ、近づいていき、ゆっくりと、変わっていく日々を綴った、恋愛生活小説。

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