Webから応募できる小説新人賞まとめ|2024年下半期|monokaki編集部
月日の経過が年々早く感じられるようになり、一年があっという間にすぎていきます。新年を迎えたと思ったら桜が咲いて散っていき、気温が高くなったり下がったりしていると思ったらすぐに梅雨がやってきて、暴力的な暑さの夏がやってきます。
世界で起きている様々なことや自分の生活。あまりにも目まぐるしい日々の中で、皆さんはホッとできる時間を作れているでしょうか?
気がつけば今年も5月となり、上半期も残すところ一カ月です。
上半期は小説が思うように書けなかった(読めなかった)という人もたくさんいるのではないでしょうか。こんな時だからこそ、心機一転の気持ちで執筆目標を立てましょう!
この記事では、以下の「3つの条件」を満たす賞を集めました。
・2024年の下半期(12月末まで)〆切
・Webから手軽に応募可能
・書籍化のチャンスもある
スケジュールを立てて応募するのもよし、書き終えてから応募できる賞を探すのもいいかもしれません。
大手出版社の歴史のある新人賞でもWeb応募可能な賞が増えており、「紙で応募するのはめんどくさい」という人も気軽に応募できる環境になってきています。
書籍化デビューを狙うのはもちろん、「〆切がないと書けない」人は、新人賞の〆切を基準にスケジュールを立ててみませんか?
短編・中編、長編と、幅広くさまざまな賞があります。
自ジャンルで募集がないか、チェックしてみてください。また、これを機会に書いたことのないジャンルに挑戦してみるのもいいかもしれません。
■7月31日(水)〆切 :第19回 小説現代長編新人賞
近年では金城一紀、朝井まかて、朝倉かすみ、塩田武士など、数多くのベストセラー作家を生み出してきた小説現代新人賞。
大賞賞金は300万円、受賞作は講談社から単行本として刊行されます。
選考委員は今村翔吾氏、塩田武士氏、中島京子氏、凪良ゆう氏、宮内悠介氏、薬丸岳氏の六名。
選考委員の凪良ゆうさんへのインタビューもぜひ読んでみてください。
■8月25日(日)〆切 :集英社ライトノベル新人賞「王道部門」
ジャンルフリーで王道のライトノベルを募集。銀賞以上は原則として出版。
副賞として大賞は300万、金賞は50万円、銀賞は30万円、奨励賞は10万円、審査員特別賞は10万円。
最終選考委員は丈月城氏、山形石雄氏、ダッシュエックス文庫編集長の三名。
■8月25日(日)〆切 :集英社ライトノベル新人賞「ジャンル部門」
編集部指定のジャンル、今回は「純愛」のライトノベルを募集。入選作品は原則として出版。
副賞として入選は30万円、佳作は10万円、審査員特別賞は5万円。
最終選考委員は三河ごーすと氏。
■8月31日(土)〆切 :メフィスト賞
森博嗣さん、西尾維新さん、辻村深月さんなどミステリ、エンターテインメントの異才を世に送り出してきたメフィスト賞。2022年2月末〆切の応募からウェブ応募に変更になりました。編集者が直接選び、受賞すれば書籍化を約束する新人賞です。
「平成小説クロニクル」で取り上げた京極夏彦さんと森博嗣さんについての記事と「Web時代の作家たち」に登場してもらった天祢涼さんのインタビューも合わせて読んでみてください。
■8月31日(土)〆切 :第38回 ファンタジア大賞
大賞300万円、金賞50万円、銀賞30万円、入選10万円と、細やかな賞金設定がうれしい賞です。
一次通過作品には、投稿作の評価を「キャラクター」「オリジナリティ」「ストーリー」「同時代性」「文章力」の五項目について10段階評価表がもらえます。
最終選考委員は細音啓氏、橘公司氏、羊太郎氏、ファンタジア文庫編集長の四名。
■9月13日(金)〆切 :第16回小説野性時代新人賞
第11回募集時に「野性時代フロンティア文学賞」から改称して新しいスタートを切った新人賞。〆切が8月30日から延長されました。
以前まで必要だった「1作の応募につき、1枚の応募券」が不要になっています。
選考委員は冲方丁氏、辻村深月氏、道尾秀介氏、森見登美彦氏の四名。
選考委員の冲方丁さんの小説の書き方について取り上げた記事もぜひ読んでみてください。
■9月30日(月)〆切 :第130回 文學界新人賞
近年では沼田真佑さんの「文學界新人賞」受賞作品『影裏』が芥川賞を受賞しました。芥川賞に一番近い新人賞かもしれません。
選考委員は青山七恵氏、阿部和重氏、金原ひとみ氏、中村文則氏、村田沙耶香氏の五名。
「平成小説クロニクル」で以前に取り上げた吉田修一さんと絲山秋子さんが「文學界新人賞」出身作家です。
■9月30日(月)〆切 :第45回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞
「横溝正史ミステリ賞」と「日本ホラー大賞」の2つが統合した文学賞です。
大賞作品には正賞として金田一耕助像、副賞としてなんと賞金300万円! ミステリとホラーを書いている人はぜひ狙ってほしい新人賞です。
選考委員は綾辻行人氏、有栖川有栖氏、黒川博行氏、辻村深月氏、米澤穂信氏の五名。
「ホラー」と「ミステリ」についてはこちらの記事も参考にしてください。
■9月30日(月)〆切 :第30回 スニーカー大賞(後期)
『ロードス島戦記』『涼宮ハルヒ』などのヒットシリーズを生み出し、ライトノベルの歴史を築いてきた角川スニーカー文庫が主催する新人賞です。(後期)は9月末〆切。
大賞は正賞 記念品+副賞 賞金300万円+コミカライズ確約+ボイスつき動画制作確約。
選考委員は角川スニーカー文庫編集部。
ライトノベル・ファンタジーの代名詞である『ロードス島戦記』から『ソードアート・オンライン』と二度目のファンタジー・ブームについて興味ある人は読んでみてください。
■9月30日(月)〆切 :第19回 小学館ライトノベル大賞
大賞200万円&デビュー確約、ガガガ賞100万円&デビュー確約、優秀賞50万円&デビュー確約、審査員特別賞50万円&デビュー確約。と受賞すればデビューができる新人賞です。
ゲスト審査員は映画『夏へのトンネル、さよならの出口』の監督、アニメーション監督、脚本家の田口智久氏。第一次審査委通過者全員に、評価シート&寸評を送付。
■9月30日(月)〆切 :第21回MF文庫Jライトノベル新人賞
応募者全員に評価シートを送付。チャレンジ賞の認定者は担当編集が付き受賞に向けて全面バックアップ&編集部へ招待。
こちらは「第二期」となり、年末の12月31日〆切の「第三期」もあるので、9月に出しそびれても12月に出せます。
選考委員は志瑞祐氏、鈴木大輔氏、花間燈氏、MF文庫J編集部。
■9月30日(月)〆切 :第21回 坊ちゃん文学賞
テーマは問わないショートショートを募集。一人で何作品でも応募できる賞です。大賞作品は雑誌『ダ・ヴィンチ』に掲載されます。
審査員は田丸雅智氏、大原さやか氏、山戸結希氏、アンバサダーはGENERATIONS、EXILE、PKCZのメンバー・白濱亜嵐氏。
■9月30日(月)〆切 :第8回 青い鳥文庫小説賞
一般部門とU-15部門の二部門。年齢およびプロ、アマチュア不問。すでに商業出版を経験されている方も応募できます。
ジュニアノベルに挑戦したかった人はチャレンジしてみてください。
ライターの飯田一史さんの連載「ジュニア文庫を書こう」も参考にしてみてください。
■10月15日(火)〆切 :第68回 群像新人文学賞
中編から長編まで幅広く募集している純文学の新人賞です。
村上龍さんや村上春樹さんといった大御所をはじめ、近年では島本理生さんや村田沙耶香さんを輩出。
選考委員は朝吹真理子氏、島田雅彦氏、藤野可織氏、古川日出男氏、町田康氏の五名。
純文学とWeb投稿/公募新人賞の関係の記事と、選考委員の町田康さんと古川日出男さんの記事も読んでみてください。
■10月28日(月)〆切:第24回 女による女のためのR-18文学賞
第167回「直木三十五賞」を『夜に星を放つ』で受賞された窪美澄さんをはじめ、山内マリコさん、彩瀬まるさんなど著作が映像化されたり、2021年の本屋大賞を『52ヘルツのクジラたち』で受賞された町田そのこさん、2024年の本屋大賞を『成瀬は天下を取りにいく』で受賞された宮島未奈さんなど、話題の女性作家を多数輩出してきた「女による女のためのR-18文学賞」。
一人3作品まで応募できます。
選考委員は窪美澄氏、東村アキコ氏、柚木麻子氏、特別選考委員に友近氏の四名。
応募を考えている方は「新人賞の懐」新潮社・西山奈々子さんのインタビューもぜひ読んでみてください。
■10月31日(木)〆切 :第5回 HJ小説大賞中期『未発表新作』部門
『HJ小説大賞』では、3期それぞれで受賞した作品の中から、さらに、年間を通した最優秀賞作品を選出。最高賞金は300万円。また、3期それぞれの受賞作品にも個別に賞金は用意されています。
各受賞作品はHJ文庫・HJノベルスでの刊行を前提に、担当編集がついて刊行準備を進めます。
■10月31日(木)〆切 :第32回 松本清張賞
大賞賞金は500万円。受賞作は文藝春秋から単行本として刊行されます。横山秀夫・山本兼一・葉室麟・青山文平・阿部智里・額賀澪・川越宗一・坂上泉らを輩出。
選考委員は阿部智里氏、小川哲氏、森絵都氏、森見登美彦氏、米澤穂信氏の五名。
松本清張賞でデビューした、阿部智里さん、川越宗一さんのインタビューもご覧ください。
■10月31日(木)〆切 :第35回 鮎川哲也賞
正賞はコナン・ドイル像、賞金は印税全額です。受賞作は10月に刊行され、また朗読音源化したものを『kikubon(キクボン)』 (株式会社RRJ)にて配信されます。
選考委員は青崎有吾氏、東川篤哉氏、麻耶雄嵩氏の三名。
■10月31日(木)〆切 :第10回 ジャンプホラー小説大賞
乙一氏(『夏と花火と私の死体』)、永遠月心悟氏(『怪談彼女』)など、 読者の心を震わせる才能とともに歩んできた「JUMP j BOOKS」が、次世代ホラーの書き手を募集。
「JUMP j BOOKS」編集部による選考で選ばれます。金賞は書籍化+100万円+楯+賞状。プロ、アマ不問です。
「JUMP j BOOKS」千葉佳余編集長と編集者の福嶋唯大氏に伺ったインタビューと「おもしろいって何ですか?」でホラーについて取り上げた記事も参考になります。
■11月30日(土)〆切:第17回 GA文庫大賞〔後期〕
大賞300万円+コミカライズ確約、金賞100万円、銀賞20万円があります。金賞と銀賞にもコミカライズチャンス。
すべての受賞作には担当編集がついて、デビューに向けてサポートしてくれます。また、希望者全員に評価シートを送付。
■11月30日(土)〆切:第47回 小説推理新人賞
大沢在昌さん、本多孝好さん、湊かなえさんを輩出してきた小説推理新人賞。応募枚数も原稿用紙80枚以内となっており、短編推理小説を書いている人は挑戦してみてください。
選考委員は恩田陸氏、中山七里氏、薬丸岳の三名。
■12月1日(日)〆切 : 株式会社エブリスタ/株式会社竹書房 エブリスタ小説大賞2024 竹書房 Web小説コンテスト
今回のコンテストでは、「夢中になれるストーリー」と「推せるキャラ」に出会える究極のエンターテインメント作品をオールジャンルで募集。
ホラー、ミステリー、恋愛&人間ドラマ、リベンジサスペンス、不倫・嫉妬・欲望が入り乱れた愛憎劇など様々なジャンルで応募可能です。
■おわりに:エブリスタコンテスト情報
創作活動の道標に、腕を磨く手段に、Webから応募できる小説新人賞を活用してみてください。
また、小説投稿サイト・エブリスタでは、この他にも選評が貰える投稿イベントや、書籍化が狙えるコンテストを常時開催しております。こちらもぜひご活用いただければと思います。
エブリスタのコンテスト情報
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