Webから応募できる小説新人賞まとめ|2023年下半期|monokaki編集部
コロナパンデミック(感染拡大)が世界的におさまりつつあり、この期間に新しく生活に根付いたものとそれ以前のものが融合して新しい常識になったりしていきました。時代というものはほんとうに変わるものだなと強く感じます。
皆さんはお元気でしょうか? あっという間に時間は過ぎていき、すぐに2023年下半期がやってきます。
上半期に小説が思うように書けなかった(読めなかった)という人もたくさんいるのではないでしょうか。こんな時は心機一転、新年に向けて執筆目標を立てて、次に進みましょう!
この記事では、以下の「3つの条件」を満たす賞を集めました。
・2023年の下半期(12月末まで)〆切
・Webから手軽に応募可能
・書籍化のチャンスもある
スケジュールを立てて応募するのもよし、書き終えてから応募できる賞を探すのもいいかもしれません。
大手出版社の歴史のある新人賞でもWeb応募可能な賞が増えており、「紙で応募するのはめんどくさい」という人も気軽に応募できる環境になってきています。
書籍化デビューを狙うのはもちろん、「〆切がないと書けない」人は、新人賞の〆切を基準にスケジュールを立ててみませんか?
短編・中編、長編と、幅広くさまざまな賞があります。
自ジャンルで募集がないか、チェックしてみてください。また、これを機会に書いたことのないジャンルに挑戦してみるのもいいかもしれません。
■7月2日(日)〆切 :第5回 氷室冴子青春文学賞
集英社コバルト文庫を代表する作家であり、少女小説の分野で新しい世界観を提示した氷室冴子氏の功績を讃え、創設された「氷室冴子青春文学賞」。
五回目となる「第五回 氷室冴子青春文学賞」を開催。エブリスタの会員登録を行い、作品をエブリスタ上に公開して応募してください。
審査員は久美沙織氏、斎藤歩氏、町田そのこ氏、柚木麻子氏の四名
過去に「氷室冴子青春文学賞」関連の記事をいくつか公開しています。応募する人はぜひ参考にしてください。
元祖・戦うお姫様に女子の中二病をくすぐられて悶える|氷室冴子『なんて素敵にジャパネスク』|monokaki編集部
ハゲvsブラ!激論・氷室冴子青春文学賞最終選考レポ|monokaki編集部
■7月31日(月)〆切 :エブリスタ小説大賞2023 週刊女性 大人の恋愛マンガ原作大賞
総合出版社『主婦と生活社』が刊行している女性向け週刊誌『週刊女性』およびWEBサイト『週刊女性 PRIME』が新コミックレーベルを創設。今回は大人の女性が楽しめる素敵なコミカライズ原作を募集。
受賞作品は、月間で1億PVを誇る『週刊女性 PRIME』でのコミカライズ作品としての掲載、その後もいろんな企画を行っていく予定です。
■7月31日(月)〆切 :第18回 小説現代長編新人賞
近年では金城一紀、朝井まかて、朝倉かすみ、塩田武士など、数多くのベストセラー作家を生み出してきた小説現代新人賞。
大賞賞金は300万円、受賞作は講談社から単行本として刊行されます。
選考委員は塩田武士氏、中島京子氏、凪良ゆう氏、宮内悠介氏、薬丸岳氏の五名。
選考委員の凪良ゆうさんへのインタビューもぜひ読んでみてください。
■7月31日(月)〆切 :第9回 ジャンプホラー小説大賞
乙一氏(『夏と花火と私の死体』)、永遠月心悟氏(『怪談彼女』)など、 読者の心を震わせる才能とともに歩んできた「JUMP j BOOKS」が、次世代ホラーの書き手を募集。
「JUMP j BOOKS」編集部による選考で選ばれます。金賞は書籍化+100万円+楯+賞状。プロ、アマ不問です。
「JUMP j BOOKS」千葉佳余編集長と編集者の福嶋唯大氏に伺ったインタビューと「おもしろいって何ですか?」でホラーについて取り上げた記事も参考になります。
キャラクターの魅力を磨くためには、人に興味を持つこと|「ジャンプ小説新人賞2020」千葉佳余&福嶋唯大
■8月25日(金)〆切 :集英社ライトノベル新人賞「王道部門」
ジャンルフリーで王道のライトノベルを募集。銀賞以上は原則として出版。
副賞として大賞は300万、金賞は50万円、銀賞は30万円、奨励賞は10万円、審査員特別賞は10万円。
最終選考委員は丈月城氏、山形石雄氏、ダッシュエックス文庫編集長の三名。
■8月25日(金)〆切 :集英社ライトノベル新人賞「ジャンル部門」
編集部指定のジャンル、今回は「ラブコメ」のライトノベルを募集。入選作品は原則として出版。
副賞として入選は30万円、佳作は10万円、審査員特別賞は5万円。
最終選考委員は三河ごーすと氏。
■8月31日(木)〆切 :エブリスタ小説大賞2023 ポプラキミノベル小説大賞
2021年3月に創刊し今年で3年目に突入したジュニア文庫レーベル「キミノベル」。去年に引き続き今年も「エブリスタ小説大賞2023 ポプラキミノベル小説大賞」が開催されることになりました。ジュニア文庫に興味があったり、小学生向けの作品が書きたい人にオススメのコンテストです。
「ポプラキミノベル」編集部へのインタビューをmonokaki編集部が行っています。応募前にぜひ読んでみてください。
■8月31日(木)〆切 :第15回小説野性時代新人賞
第11回募集時に「野性時代フロンティア文学賞」から改称して新しいスタートを切った新人賞。
以前まで必要だった「1作の応募につき、1枚の応募券」が不要になりました。
選考委員は冲方丁氏、辻村深月氏、道尾秀介氏、森見登美彦氏の四名。
選考委員の冲方丁さんの小説の書き方について取り上げた記事もぜひ読んでみてください。
■8月31日(木)〆切 :メフィスト賞
森博嗣さん、西尾維新さん、辻村深月さんなどミステリ、エンターテインメントの異才を世に送り出してきたメフィスト賞。2022年2月末〆切の応募からウェブ応募に変更になりました。編集者が直接選び、受賞すれば書籍化を約束する新人賞です。
「平成小説クロニクル」で取り上げた京極夏彦さんと森博嗣さんについての記事も参考に読んでみてください。
「キャラクター小説」というイノベーション|京極夏彦と森博嗣|仲俣暁生
「絶賛か激怒しかいらない」これぞメフィスト賞|「メフィスト賞」岡本淳史&都丸尚史
■8月31日(木)〆切 :第37回 ファンタジア大賞
大賞300万円、金賞50万円、銀賞30万円、入選10万円と、細やかな賞金設定がうれしい賞です。
一次通過作品には、投稿作の評価を「キャラクター」「オリジナリティ」「ストーリー」「同時代性」「文章力」の五項目について10段階評価表がもらえます。
最終選考委員は細音啓氏、橘公司氏、羊太郎氏、ファンタジア文庫編集長の四名。
■9月30日(土)〆切 :第129回 文學界新人賞
近年では沼田真佑さんの「文學界新人賞」受賞作品『影裏』が芥川賞を受賞しました。芥川賞に一番近い新人賞かもしれません。
選考委員は青山七恵氏、阿部和重氏、金原ひとみ氏、中村文則氏、村田沙耶香氏の五名。
「平成小説クロニクル」で以前に取り上げた吉田修一さんと絲山秋子さんが「文學界新人賞」出身作家です。
■9月30日(土)〆切 :第44回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞
「横溝正史ミステリ賞」と「日本ホラー大賞」の2つが統合した文学賞です。
大賞作品には正賞として金田一耕助像、副賞としてなんと賞金300万円! ミステリとホラーを書いている人はぜひ狙ってほしい新人賞です。
選考委員は綾辻行人氏、有栖川有栖氏、黒川博行氏、辻村深月氏、米澤穂信氏の五名。
「ホラー」と「ミステリ」についてはこちらの記事も参考にしてください。
■9月30日(土)〆切 :第29回 スニーカー大賞(後期)
『ロードス島戦記』『涼宮ハルヒ』などのヒットシリーズを生み出し、ライトノベルの歴史を築いてきた角川スニーカー文庫が主催する新人賞です。(後期)は9月末〆切。
大賞は正賞 記念品+副賞 賞金300万円+コミカライズ確約+ボイスつき動画制作確約。
選考委員は角川スニーカー文庫編集部。
ライトノベル・ファンタジーの代名詞である『ロードス島戦記』から『ソードアート・オンライン』と二度目のファンタジー・ブームについて興味ある人は読んでみてください。
■9月30日(土)〆切 :第18回 小学館ライトノベル大賞
大賞200万円&デビュー確約、ガガガ賞100万円&デビュー確約、優秀賞50万円&デビュー確約、審査員特別賞50万円&デビュー確約。と受賞すればデビューができる新人賞です。
ゲスト審査員は代表作『うーさーのその日暮らし』『サイバーパンク エッジランナーズ』の宇佐義大さん。第一次審査委通過者全員に、評価シート&寸評を送付。
■9月30日(土)〆切 :第20回MF文庫Jライトノベル新人賞
応募者全員に評価シートを送付。チャレンジ賞の認定者は担当編集が付き受賞に向けて全面バックアップ&編集部へ招待。
こちらは「第二期」となり、年末の12月31日〆切の「第三期」もあるので、9月に出しそびれても12月に出せます。
選考委員は志瑞祐氏、鈴木大輔氏、花間燈氏、MF文庫J編集部。
■9月30日(土)〆切 :第20回 坊ちゃん文学賞
テーマは問わないショートショートを募集。一人で何作品でも応募できる賞です。大賞作品は雑誌『ダ・ヴィンチ』に掲載されます。
審査員は田丸雅智氏、大原さやか氏、山戸結希氏、アンバサダーはGENERATIONS、EXILE、PKCZのメンバー・白濱亜嵐氏。
■9月30日(土)〆切 :第7回 青い鳥文庫小説賞
一般部門とU-15部門の二部門。年齢およびプロ、アマチュア不問。すでに商業出版を経験されている方も応募できます。
ジュニアノベルに挑戦したかった人はチャレンジしてみてください。
ライターの飯田一史さんの連載「ジュニア文庫を書こう」も参考にしてみてください。
■10月15日(日)〆切 :第67回 群像新人文学賞
中編から長編まで幅広く募集している純文学の新人賞です。
村上龍さんや村上春樹さんといった大御所をはじめ、近年では島本理生さんや村田沙耶香さんを輩出。
選考委員は島田雅彦氏、柴崎友香氏、古川日出男氏、町田康氏、松浦理英子氏の五名。
純文学とWeb投稿/公募新人賞の関係の記事と、選考委員の町田康さんと古川日出男さんの記事も読んでみてください。
■10月18日(水)〆切:文藝×monogatary.comコラボ賞
河出書房新社刊行の文芸誌「文藝」編集部とソニーミュージックが運営するmonogatary.comのコラボ賞。大賞賞金30万円、大賞、佳作受賞者には担当編集者がつき、受賞作をまとめた短編小説集として河出書房新社より書籍化(2024年秋頃予定)。
選考委員は金原ひとみ氏、坂上陽子氏、屋代陽平氏の三名。
「文藝」編集部のインタビューも参考になるかもしれません。
■10月27日(金)〆切:第23回 女による女のためのR-18文学賞
第167回「直木三十五賞」を『夜に星を放つ』で受賞された窪美澄さんをはじめ、山内マリコさん、彩瀬まるさんなど著作が映像化されたり、2021年の本屋大賞を『52ヘルツのクジラたち』で受賞された町田そのこさんなど、話題の女性作家を多数輩出してきた「女による女のためのR-18文学賞」。
一人3作品まで応募できます。
選考委員は窪美澄氏、東村アキコ氏、柚木麻子氏、特別選考委員に友近氏の四名。
応募を考えている方は「新人賞の懐」新潮社・西山奈々子さんのインタビューもぜひ読んでみてください。
■10月31日(火)〆切 :第31回 松本清張賞
大賞賞金は500万円。受賞作は文藝春秋から単行本として刊行されます。横山秀夫・山本兼一・葉室麟・青山文平・阿部智里・額賀澪・川越宗一・坂上泉らを輩出。
選考委員は阿部智里氏、辻村深月氏、森絵都氏、森見登美彦氏、米澤穂信氏の五名。
松本清張賞でデビューした、阿部智里さん、川越宗一さんのインタビューもご覧ください。
■10月31日(火)〆切 :第34回 鮎川哲也賞
正賞はコナン・ドイル像、賞金は印税全額です。受賞作は10月に刊行され、また朗読音源化したものを『kikubon(キクボン)』 (株式会社RRJ)にて配信されます。
選考委員近日は近日公開予定。
■11月30日(木)〆切 : エブリスタ/竹書房/エイベックス・ピクチャーズ 竹書房×エイベックスピクチャーズ コラボコンテスト
今回は竹書房、エイベックス・ピクチャーズが協賛。竹書房賞は書籍化検討、竹書房は書籍化とコミカライズ検討、エイベックス・ピクチャーズ賞はコミカライズ、映像化検討とチャンスが広がっています。
気になった方は「monokaki」の連載「おもしろいって何ですか?」の「ホラーって何ですか?」も読んでみてください。
■11月30日(木)〆切:第16回GA文庫大賞〔後期〕
大賞300万円+コミカライズ確約、金賞100万円、銀賞20万円があります。金賞と銀賞にもコミカライズチャンス。
すべての受賞作には担当編集がついて、デビューに向けてサポートしてくれます。また、希望者全員に評価シートを送付。
■おわりに:エブリスタコンテスト情報
創作活動の道標に、腕を磨く手段に、Webから応募できる小説新人賞を活用してみてください。
また、小説投稿サイト・エブリスタでは、この他にも選評が貰える投稿イベントや、書籍化が狙えるコンテストを常時開催しております。こちらもぜひご活用いただければと思います。
コンテストエブリスタコンテスト情報
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